ケビン・キーガン

ジョゼフ・ケビン・キーガン

ジョゼフ・ケビン・キーガン（Joseph Kevin Keegan OBE、1951年2月14日生まれ）は、イングランド・ドンカスター出身の元プロサッカー選手および指導者です。現役時代にはフォワードやミッドフィールダーとして活躍し、バロンドールを2度受賞した著名な選手でもあります。彼は1970年代から1980年代にかけてイングランドサッカー界でその名を馳せ、「マイティ・マウス」と呼ばれるほどのスタミナとスピードで知られています。

選手歴

1970年にスカンソープ・ユナイテッドでプロデビュー後、1971年にリヴァプールFCへ移籍しました。リヴァプールでは、1972-73シーズンのUEFAカップではボルシア・メンヒェングラートバッハ戦での2ゴールを含む多くの活躍があり、チームの優勝に貢献しました。また、1975-76シーズンにはUEFAカップ決勝のブルージュ戦でも得点を記録し、1976-77シーズンにはチャンピオンズカップ決勝で同じくボルシア・メンヒェングラートバッハを破り、リヴァプールのクラブ初のチャンピオンズカップ優勝を達成しました。このような活躍により、彼はリヴァプールのアイドル的存在となり、323試合で100ゴールという素晴らしい成績を残しています。

1977年にはドイツのハンブルガーSVに移籍し、そこで中心選手として1980年までプレーします。ハンブルクでも成功を収め、1978-79シーズンにはブンデスリーガ制覇に貢献し、1979-80シーズンにはUEFAチャンピオンズカップ決勝に進出しました。その後、イングランドに戻り、サウサンプトンで活躍し、1982年には26ゴールを挙げPFA年間最優秀選手賞を受賞しました。最後はニューカッスル・ユナイテッドでプレーし、1984年に引退しました。

しかし、代表チームでは思ったような成果が得られず、1982年のワールドカップに唯一出場したものの、怪我の影響で1試合の出場に留まりました。イングランド代表としては63試合に出場し、21ゴールを挙げています。

指導者としてのキャリア

キーガンは選手としてだけでなく、指導者としても多くの成功を収めています。1992年から1997年にはニューカッスル・ユナイテッドの監督を務め、チームをディビジョン1（現在のチャンピオンシップ）で優勝させ、プレミアリーグ昇格を果たしました。また、1995-96シーズンはアラン・シアラーを擁したチームが好調で、一時は首位を独走しましたが、最終的にはマンチェスター・ユナイテッドに逆転されてしまいました。1998-99シーズンにはフルハムを指揮し、チームをディビジョン2で優勝に導きました。

1999年2月からはイングランド代表の監督に就任し、2000年のEUROに出場しましたが、結果は振るわず、1勝2敗でグループステージで敗退となりました。その後も監督業を続け、マンチェスター・シティを2001-02シーズンに指揮して昇格を果たし、2008年には再びニューカッスルの監督に就任するも、チームのオーナーとの対立によって短期間で辞任することとなりました。

受賞歴

キーガンは選手として多数のタイトルを獲得しており、リヴァプールでのフットボールリーグやUEFAカップ、チャンピオンズカップなどのタイトルが彼のキャリアを彩ります。また、パーソナルな栄誉としては、フットボールリーグ得点王やバロンドールに輝いています。2004年にはペレが選ぶ「偉大なサッカー選手100人」にも選ばれました。彼の影響はサッカー界にとどまらず、多くのファンに愛され続けています。

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