ケビン・ダックワース

ケビン・ダックワース：ブレイザーズを彩った巨漢センターの生涯

ケビン・ジェローム・ダックワース（Kevin Jerome Duckworth、1964年4月1日 - 2008年8月25日）は、アメリカ合衆国出身の元プロバスケットボール選手です。213cm、125kgという恵まれた体格を生かし、NBAのポートランド・トレイルブレイザーズなどで活躍しました。2度のオールスター出場を誇り、多くのファンを魅了しましたが、44歳という若さでこの世を去りました。

大学記録を樹立し、NBAへ

イリノイ州ハーヴェイで生まれたダックワースは、東イリノイ大学に進学。大学時代には通算867リバウンドという記録を打ち立て、その才能を開花させました。1986年のNBAドラフトでは、全体33位でサンアントニオ・スパーズから指名を受け、プロの世界へと足を踏み入れます。

しかし、スパーズでの出場はわずか14試合。その後、ポートランド・トレイルブレイザーズへとトレードされます。この移籍が、ダックワースのキャリアを大きく左右することになりました。

ブレイザーズでの飛躍

ブレイザーズでは、当初控えセンターとしての出場が主でしたが、1987-88シーズン途中に先発の座を掴むと、その才能が一気に開花します。平均15.8得点7.4リバウンドという目覚ましい成績を収め、MIP（最も成長した選手賞）を受賞しました。

翌シーズン以降は、不動の先発センターとして安定した活躍を続け、1989年と1991年にはオールスターにも選出されました。クライド・ドレクスラー、テリー・ポーターといった名選手たちと共に、ブレイザーズはリーグ屈指の強豪へと成長。1990年と1992年にはファイナルに進出しましたが、惜しくも優勝には手が届きませんでした。

晩年と早すぎる死

しかし、ダックワースのパフォーマンスは次第に低下。1993年にはワシントン・ブレッツへとトレードされます。ブレッツでは体重管理に苦しみ、出場機会も限られました。その後、ミルウォーキー・バックス、ロサンゼルス・クリッパーズを経て、1997年に現役を引退しました。

NBAでの通算成績は、684試合出場、8,085得点、3,945リバウンド（平均11.8得点5.8リバウンド）でした。

引退後、ダックワースは2008年に肥大型心筋症のため、44歳という若さで急逝しました。彼の突然の死は、多くのファンに悲しみを与えました。

功績と記憶

ケビン・ダックワースは、ポートランド・トレイルブレイザーズの黄金期を支えた偉大なセンターとして、その名が刻まれています。彼の活躍は、多くの人々の記憶に残り続けるでしょう。

主な功績

オールスター選出：2回 (1989, 1991)
MIP (1988)
* NBAファイナル進出：2回 (1990, 1992)

彼のプレイスタイルは、その巨体を生かしたインサイドでの力強いプレーが特徴でした。また、温厚な人柄でチームメイトやファンからも愛されました。ケビン・ダックワースは、バスケットボール界に大きな足跡を残した偉大な選手として、これからも語り継がれることでしょう。

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