ケビン・マッカーシー

ケビン・オーウェン・マッカーシー

ケビン・オーウェン・マッカーシーは、1965年1月26日にカリフォルニア州ベーカーズフィールドで誕生した政治家で、共和党に所属している。彼は元アメリカ合衆国下院議員であり、特に第64代下院議長として知られている。2014年から2023年まで、下院内の共和党の院内総務を務めており（2018年までは多数党、2019年以降は少数党）、その政治人生は多くの波乱に満ちている。

来歴

マッカーシーの家族は民主党所属だったが、彼自身は異なる政治的道を歩むことになる。1986年に小企業を創業し、その後間もなく売却した。続いてカリフォルニア州立大学ベーカーズフィールド校にてマーケティングの学士号を取得し、後にMBAも取得した。この期間中、1987年からビル・トーマス下院議員のスタッフとして政治に足を踏み入れる。

1995年にはカリフォルニア州共和党青年部の議長に選出され、1999年には全米の青年部の議長に就任。この経験を経て、2000年にはKernコミュニティ・カレッジ地区の評議員に当選し、2002年には州議会下院議員に選出された。2003年には同州共和党の院内総務としてその名を知られるようになる。

下院議員としての道

2006年、ビル・トーマスが引退したことで下院選挙に出馬し、圧倒的な票差で当選した。共和党の強い地域という背景もあり、彼は再選を重ねる。最初は22区から選出されていたが、2012年の区割り変更により23区選出となった。彼は1期目から議院運営委員会に属し、2009年には少数党筆頭院内副幹事、2011年には多数党院内幹事に就任し、党内での影響力を増した。

2014年、前年にエリック・カンターが下院の予備選挙で敗北した際、マッカーシーは新たな多数党院内総務に選出され、その後8月1日に業務を開始した。2015年にはジョン・ベイナー議長の後任を目指すも、保守派からの支持を得られずに議長選を断念し、院内総務を続けることを選んだ。

トランプ政権との関係

2016年の大統領選挙では、早くからドナルド・トランプを支持する姿勢を示していた。ところが、2018年の中間選挙で共和党が下院の過半数を失った後、再び院内総務に選出された。彼は2019年から少数党院内総務として新たな側面を持つ政治活動を展開することになる。

2021年の議事堂襲撃事件では、トランプに暴徒を制止するよう求めたが、その返答は彼の思惑とは異なった。2022年の中間選挙後、彼は2023年1月3日の下院議長選挙に臨むが、党内の対立により当選が難航し、歴史的な再投票を経て議長に就任した。だが、フリーダム・コーカスの影響で彼はわずか9ヶ月で議長の座を解任されてしまう。

この解任はアメリカの政治史上初めてのことであり、彼の政治キャリアに大きな影響を与えた。その後、マッカーシーは「新たな形で米国に尽くすため」として下院議員を辞職する意向を示した。

結論

マッカーシーの政治人生は、波乱万丈であった。彼の行動や決断はしばしば党内での対立を引き起こし、彼自身の政治的立場にも影響を与えてきた。今後の彼の動向やアメリカの政治における役割に注目が集まる。

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