ケリー・オケレケ

ケリー・オケレケ：多才なミュージシャンの軌跡

ケリー・オケレケ（Kele Okereke）は、1981年10月13日生まれ、イギリス・リバプール出身のミュージシャン、シンガーソングライターです。本名はケレチュクウ・ローランド・オケレケ（Kelechukwu Rowland Okereke）。彼は、ロックバンド、ブロック・パーティ（Bloc Party）のフロントマンとして広く知られており、主にボーカルとリズムギターを担当しています。近年はKele名義でソロアーティストとしても活動し、音楽性の幅を広げています。

生い立ちとブロック・パーティ結成

ナイジェリア移民の家庭に生まれたケリーは、ロンドンで育ちました。父親は分子生物学者、母親は助産師という家庭環境です。高校時代に、後にブロック・パーティのギタリストとなるラッセル・リサックと出会い、友人となります。大学進学後、レディング・フェスティバルでラッセルと再会したことがきっかけで、音楽的な意気投合からバンド結成を決意。2003年までに、ゴードン・モークス、マット・トンを迎え、ブロック・パーティとして活動を開始しました。デビューアルバム『サイレント・アラーム』の大ヒット後も、大学で英文学の勉強を続けるなど、学業と音楽活動を両立させていました。

ソロ活動と音楽性の探求

2010年には、ハドソン・モホークをプロデューサーに迎えたファースト・ソロ・アルバムを発表。ブロック・パーティでの活動と並行して、ソロアーティストとしても独自の音楽性を追求しています。

人物像：皮肉と誠実さの狭間

ケリーは、文学的な素養を持ち、皮肉屋でニヒリスト的な一面も持ち合わせています。一流大学で英文学を専攻していたこともあり、語彙や表現力が豊かで、暗喩や婉曲表現を好みます。しかし、外国メディアに対しては誠実な一面を見せるなど、掴みどころのない性格が魅力です。英国メディアへの不信感が、彼のシニカルな言動の背景にあるとも言われています。

セクシャリティ：自己表現とプライバシー

ケリーは、自身のセクシャリティについて公に語ることを避けていますが、過去には両性愛者であるデヴィッド・ボウイと比較した発言もしています。2ndアルバムの収録曲「アイ・スティル・リメンバー」では、自身のセクシャリティについて言及していますが、それ以上の議論は避けています。

音楽性：ギターロックからエレクトロへ

ヒップホップやビッグビートなどの影響を受け、近年はエレクトロニック・ミュージックへの傾倒を強めています。ブロック・パーティの2ndアルバム以降、ダンス色の強い楽曲が増えたのは、ケリーの意向が大きく影響しています。また、日本のニュー・ウェイヴ・バンド、POLYSICSを敬愛していることも公言しています。

ケリー・オケレケは、ロックバンドのフロントマンとしてだけでなく、ソロアーティストとしても、常に新しい音楽性を追求し、自己表現を続けています。彼の今後の活躍から目が離せません。

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