ケルン-アーヘン高速線

ケルン-アーヘン高速線

ケルン-アーヘン高速線は、ヨーロッパ横断交通網計画におけるパリ-ブリュッセル-ケルン高速線を構成する重要な路線の一部です。しかし、この区間は新規に建設された高速新線ではなく、既存の在来線を大幅に改良した、いわゆる「ABS（Ausbaustrecke、改良路線）」として知られています。この路線は、タリスやICEといった国際高速列車が頻繁に走行しています。

路線の歴史

ケルン-アーヘン間の鉄道は、1841年にライニッシュ鉄道によって開業されました。これは、この路線が非常に長い歴史を持っていることを示しています。開業当初から、この路線は地域間の重要な交通手段としての役割を担ってきました。

路線の概要

路線の全長は約70kmです。ケルン中央駅からデューレン駅までの約40kmの区間は複々線化されており、Sバーン（都市近郊鉄道）も走行しています。この区間では、高速列車用に既存の在来線が改良され、並行してSバーンやその他の速度の遅い列車用に新しい複線（一部単線）の軌道が敷設されました。2003年12月には、デューレン駅までの区間が開業し、ABSとしては初めて250km/hでの運転が開始されました。

今後の計画

デューレン駅からアーヘン中央駅までの区間は、一部で最高200km/h、その他は160km/hと速度が遅い区間も混在しています。しかし、近い将来、この区間の高速化が計画されています。特に、アーヘンとベルギー国境の間にあるブッシュトンネルが大きな障害となっています。このトンネルは1838年に建設されたもので、電化された際にもトンネル内のスペースが限られていたため、単線での運用となり、最高速度も40km/hと非常に低い状態でした。現在、並行して単線の新しいトンネルが建設中です。新ブッシュトンネルが開通すると、現在のブッシュトンネルは改良のために一時的に閉鎖される予定です。改良工事が完了すれば、両方のトンネルで160km/hでの運転が可能になる見込みです。

この路線はその後、ベルギーの高速鉄道路線であるHSL 3に接続し、ブリュッセル方面へと続いていきます。これにより、ケルンとブリュッセル間の移動時間が大幅に短縮され、国際的な交流が促進されることが期待されています。

投資

基盤整備のため、2010年までにこの路線には9億5170万ユーロが投資される予定です。2005年までには、トンネル建設を含めて7億6980万ユーロが費やされました。これらの投資は、路線の高速化と安全性の向上に貢献しています。

関連項目

ドイツの高速鉄道路線
タリス
ICE
HSL 3
ライン＝ルールSバーン

外部リンク

配線図

ケルン-アーヘン高速線は、ドイツとベルギーを結ぶ重要な路線であり、今後の発展が期待されています。

もう一度検索