ケント (たばこ)

ケント：世界に広がるたばこの歴史と進化

ケントは、世界的に有名なたばこのブランドです。日本ではブリティッシュ・アメリカン・タバコ・ジャパン（BATJ）が輸入・販売しており、長い歴史と様々な製品で知られています。

誕生と歴史

1952年にアメリカで誕生したケントは、世界初のフィルター付きたばこと一般的に認識されています。ただし、1931年発売のパーラメントが先行するとの説もあります。ブランド名は、ケントの開発元であるロリアード・タバコ社の社長、ハーバート・ケント氏に由来しています。また、英国ケント州の古城をイメージしたデザインも特徴的で、かつてはパッケージに古城のロゴが描かれていました。発売当初はフィルターにアスベストを使用していたという説がありますが、BAT社は公式ホームページでこれを否定しています。現在、フィルターにはアセテート繊維が使用されています。

ケントは、大女優オードリー・ヘップバーンが愛用していたことでも有名です。日本での販売開始は1959年12月。当初は「紙臭い」「機械油の臭い」といった批判もありましたが、低タール製品の導入や価格設定戦略により、次第に普及していきました。現在、日本で販売されているケント製品は全て韓国で製造されています。

多様な製品ラインナップ

ケントは、時代とともに様々な製品を展開してきました。現在販売されている主な製品と、その特徴を以下にまとめます。

現行製品

ケント（JETFILTER）：2013年10月より発売されたジェットフィルターは、中空フィルターを含む三層構造を採用。マイルドで深みのある味わいが特徴です。
ケント・アイ・ブースト（iBOOST）：フィルター内にメンソールカプセルを内蔵。カプセルをつぶすことで、より強い爽快感が得られます。
ケント・アイ・スイッチ・1（iSWITCH）：フィルター内のカプセルをつぶすことで、レギュラー味からメンソール味に切り替えられます。
ケント・ナノテック（NANOTEK）：直径5mm程度の超スリムサイズ。薄型ながら濃厚な味わいを追求しています。シンガポール製。
ケント・エス・シリーズ（S-SERiES）：ナノテック同様のスーパースリムサイズで、100sサイズも展開。韓国製。
ケント・テイストプラス（TASTE+）：人工添加物不使用、厳選バージニア葉使用。ジェットフィルターとの組み合わせにより、雑味のないスムースな味わいを提供します。

販売終了製品

ケント（旧シリーズ）：日本の初期製品や、世界各国で販売されていた旧シリーズ製品。
ケント（TASTEK/3 TEK）：3層構造フィルターを採用したシリーズ。日本ではJETFILTERへの移行により製造終了。
ケント・HD:フィルター内のスレッドにより、味わいと刺激を増幅したシリーズ。
ケント・メンソール（MINTEK）：天然メンソールを噴射し、メンソールスレッドを使用したシリーズ。iBOOSTへの移行により、一部製品を除き製造終了。
ケント・サラウンド（SURROUND）：フィルターに4本のスリットを入れ、煙が渦巻く独特の吸い心地を実現したシリーズ。日本では短期間で販売終了。
ケント（旧ベンソン&ヘッジス）：南アフリカで販売されていた、ベンソン&ヘッジスのブランド名を変更した製品。

ケントのグローバル展開

ケントは、アメリカでの発売後、世界各国で販売されています。国によって製品名やラインナップ、パッケージデザインが異なることも特徴です。ロシア、韓国、ウクライナ、リトアニア、ルーマニアなどではiSWITCH、チリではKENT Ice Plusとして同様の商品が販売されています。また、アメリカやルーマニアでは旧シリーズ製品が現在も販売されています。

まとめ

ケントは、フィルター技術の進化や多様な製品展開を通して、世界中で愛され続けるたばこブランドです。オードリー・ヘップバーンとのエピソードや、様々な国での販売状況など、その歴史と魅力は多岐に渡ります。これからも、ケントは独自の進化を続け、多くの喫煙者を楽しませ続けることでしょう。

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