ケータイ刑事 銭形命

ケータイ刑事 銭形命：女子高生刑事の活躍を描く痛快ミステリー

2009年7月4日から9月26日にかけて、BS-TBSで放送された『ケータイ刑事 銭形命』は、『ケータイ刑事 銭形シリーズ』の第7作目にあたる人気テレビドラマです。主演を務めたのは、岡本あずさ。毎週土曜日の23時から30分間の放送に加え、翌週土曜日の午後に再放送も行われていました。

スポンサーはNTTドコモで、再放送時にはスポンサーは付きませんでしたが、エンディング前と後にドコモのCMが放送されるという工夫が凝らされていました。

知略と携帯電話で難事件に挑むIQ180の女子高校生

本作は、警視総監を祖父に持つIQ180の女子高校生、銭形命が主人公。彼女は、携帯電話を武器に数々の難事件を解決していきます。銭形命の父親は、銭形シリーズお馴染みの銭形雷、銭形海の父親の弟という設定で、シリーズの世界観をしっかり受け継いでいます。

全13話という、シリーズの中では比較的短い放送期間でしたが、その分、テンポの良い展開と、密度の濃いストーリーで視聴者を魅了しました。『ケータイ刑事 銭形舞』と並んで放送期間が短い作品として知られています。最も短いのは、全10話の『ケータイ刑事 銭形結』です。

個性豊かなキャラクターと豪華キャスト

銭形命役の岡本あずさ以外にも、松山進役の松崎しげる、柴田束志役の大堀こういちなど、個性豊かなキャラクターたちが物語を彩ります。そして、シリーズを通して「警視庁から入電中」の声を担当していた小林麻耶も、本作ではフリーの立場で引き続き出演しています。

多彩な展開：スピンオフ、舞台公演、そしてコラボレーション

『ケータイ刑事 銭形命』は、ドラマ本編以外にも、様々な展開を見せています。インターネット配信サイト『魔法のiらんど』では、スピンオフ動画「ケータイ刑事 銭形命の休日 OFFはJK -非番は女子高生-」が配信され、ドラマとはまた違った銭形命の姿を見ることができました。

2009年8月27日には、「歌だ!祭りだ!〜BS･TBSサマーパーティーin赤坂BLITZ!ファン感謝祭歌謡祭〜」という舞台公演も開催。ドラマの公開収録と歌謡ショーの二部構成で、ドラマキャストに加え、多くのゲストも出演しました。この公演では、岡本あずさ、松崎しげる、大堀こういちによる「ケータイバンド」や、大政絢、岡本あずさ、岡本杏理、岡崎歩美によるユニット「OA」など、様々なユニットによるパフォーマンスも披露されました。

さらに、岡本あずさが主演した前番組『恋とオシャレと男のコ』とのコラボレーションも実現。両作品が相互にクロスオーバーする展開が話題を呼びました。

シリーズの系譜とその後

『ケータイ刑事 銭形命』は、松崎しげる演じる松山進の出演や、小林麻耶による「警視庁から入電中」の声など、シリーズの伝統を踏襲しながらも、新たな魅力を提示しました。また、2010年末に開始された続編『ケータイ刑事 銭形結』では、本作で共演した岡本杏理が主演を務めることになり、シリーズの繋がりを感じさせる展開となっています。

本作の放送終了後、BS-TBSの土曜23時台前半はスポーツドキュメンタリー番組へと変わりました。これにより、長年にわたって続いたBS-i→BS-TBS製作・NTTドコモ一社提供ドラマ枠は一時中断。しかし、BS-TBSは今後も別枠でドラマ制作を継続していくことを示唆しています。

DVD-BOXも発売され、ドラマ本編に加え、特典映像も収録されています。多くのファンに愛された『ケータイ刑事 銭形命』は、シリーズの歴史に新たな1ページを刻んだ作品と言えるでしょう。

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