ケーブル延暦寺駅

ケーブル延暦寺駅について

ケーブル延暦寺駅（けーぶるえんりゃくじえき）は、滋賀県大津市坂本本町に位置する、比叡山鉄道の坂本ケーブル線の山上駅です。駅は標高638メートルの場所にあり、自然豊かな比叡山の中腹に設けられています。

駅の概要

この駅舎は1927年に開業し、当時からの建物が現在も使用されています。1997年には国の登録有形文化財として認定され、歴史的価値が評価されています。駅の設計は洋風の鉄筋二階建てで、1階には切符売場や待合室、運転室、乗務員控室などの施設が整っています。2階は以前は貴賓室として使用されていましたが、現在はギャラリーとして一般に開放されており、訪れる人々はここから美しい景色を楽しむことができます。また、展望テラスへ出ることも可能です。

歴史の背後

この駅は、1927年3月15日に叡山中堂駅として開業しましたが、1945年には一時休止を余儀なくされました。その後、1946年に再度営業を再開し、1974年には現在の名称であるケーブル延暦寺駅に改称されました。そして、1997年には国の登録有形文化財に登録されています。2001年には近畿の駅百選にも選ばれ、多くの観光客が訪れるスポットとなっています。

駅の構造

駅のホームは両側に設けられており、混雑時には両方の扉を開いて乗客を降ろすことがあります。ホームは階段状になっていて、ケーブルカーの山上駅としては一般的な構造です。2007年以降、ホーム部分には蓄電池充電用のオレンジ色の架線が設置されており、当初のデザインを大きく損なうことなく利用されています。駅舎そのものは1925年に建てられた歴史を有し、現在でも多くの訪問者を迎えています。

駅周辺の観光スポット

ケーブル延暦寺駅は比叡山内の一部であり、その周辺には多くの歴史や文化に触れることができる場所があります。駅から北に平坦な道を徒歩約10分で東塔地区に到着し、南に10分程度下ると千日回峰行として知られる「堂入り」が行われる無動寺明王堂があります。さらに、近隣には西尊院堂もあり、山内の道標が設けられています。

アクセス

当駅を発着する定期的なバス路線は存在せず、北側に位置する「東塔」が主要な停留所となっています。ここでは無動寺へのアクセスも提供されており、冬期には運行が制限されることを考慮する必要があります。周辺では各種バス路線が便利に利用でき、多くの観光客が訪れる比叡山の魅力を体感できる場所です。

駅の隣には比叡山鉄道のもたて山駅があり、訪れる際には日程の調整が重要です。ケーブル延暦寺駅は、訪問者にとって歴史と自然の両方を楽しむことができる貴重なスポットとなっています。

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