ケーヨー

株式会社ケーヨー（旧ケーヨーデイツー）の歩み：創業からDCMとの合併まで

1952年、永井幸喜氏によって石油販売会社として設立された株式会社ケーヨー（旧京葉産業）。千葉県を拠点にガソリンスタンドを展開し、その後、オイルショックを機に事業転換を図り、1974年にはホームセンター1号店を開業しました。

当初は「ケーヨーホームセンター」として営業していましたが、1991年には「ケーヨーデイツー」へと名称を変更。店名の由来は、社名「ケーヨー」（京葉産業に由来）と「Day to Day」を組み合わせたもので、「日々の暮らしを豊かに」というメッセージが込められていました。

東日本を中心に、特に関東地方や東海地方で店舗網を拡大。特に近畿地方では、京都地盤のニック産業との合併により、店舗数を大幅に増加させました。この合併により、京都府はケーヨーデイツーの店舗数が最も多い地域となりました。

独自のプライベートブランド「D2オリジナル」や「D2ゴールド」などを展開していましたが、後にDCMホールディングスとの提携に伴い、「DCMブランド」に切り替えられました。

2017年、DCMホールディングスと資本業務提携を締結。当初は完全子会社化を目指していましたが、ITシステムや人事統合などの負担を考慮し、2割の出資にとどまり、上場を維持しました。しかし、2023年にはDCMホールディングスによる株式公開買付け（TOB）が成立し、同社はケーヨーの株式の90.7%を取得しました。

そして2024年、業務効率化と意思決定の迅速化のため、DCMホールディングスの完全子会社であるDCMへの吸収合併が発表されました。これにより、ケーヨーデイツーは歴史に幕を閉じ、店舗名は「DCM」へと変更されました。

ケーヨーデイツーの事業展開と特徴

ケーヨーデイツーは「ふだんの暮らし総合店」をコンセプトに、幅広い商品を取り揃えていました。ペット用品に特化した店舗や、女性客をターゲットにした都市型実験店「iite by D2」なども展開していましたが、後者は2020年に終了しています。

また、住宅リフォーム事業にも取り組んでいましたが、2008年に撤退しています。

ケーヨーの歴史的出来事

1950～1970年代: 石油販売会社として創業し、ガソリンスタンドを展開。オイルショックを機にホームセンター事業へ転換を開始。

1980～1990年代: 社名変更、株式上場、ホームセンター店舗網の拡大、プライベートブランドの導入、他社との業務提携、物流センターの設立など、事業拡大と基盤強化の時代。

2000～2010年代: ニック産業との合併による事業規模の拡大、新業態店舗の展開、子会社化、経営統合に向けた動きなど、変革期。

2010年代後半～2020年代: DCMホールディングスとの資本業務提携、TOBによる完全子会社化、そして最終的にはDCMへの吸収合併という結末。

まとめ

株式会社ケーヨーは、ガソリンスタンドから始まり、ホームセンター事業で成長を遂げた企業です。しかし、激化する市場競争の中で、業界最大手のDCMホールディングスとの合併という道を選びました。長きにわたり親しまれてきた「ケーヨーデイツー」ブランドは消滅しましたが、その歴史は、日本のホームセンター業界の一つの重要な部分を担ったと言えるでしょう。

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