ゲオルゲ・ザンフィル

ゲオルゲ・ザンフィル（Gheorghe Zamfir, 1941年4月6日 - ）は、ルーマニアを代表するパンフルート奏者であり、作曲家としても国際的に知られています。彼の名前は、日本ではゲオルグ・ザンフィル、ジョルジュ・ザンフィル、ジョージ・ザンフィルと表記されることもあります。

生い立ちと音楽との出会い

ザンフィルは、ドゥンボヴィツァ県のガエシュティで生まれました。幼少期にはアコーディオン奏者を志していましたが、14歳で音楽学校に入学した際、アコーディオン科が廃止されていたため、その夢を諦めざるを得ませんでした。しかし、学校側の勧めによりパンフルートと出会い、その独特な音色に魅了され、奏法を習得しました。その後、ブカレスト国立音楽大学に進学し、ピアノと指揮法を学びました。

プロとしてのキャリア

大学卒業後、ザンフィルはブカレストに留まり、民俗音楽合奏団「シオルシア」の指揮者を務めました。1970年には、民俗音楽グループ「タラフ」を結成し、この頃からフランスへ移住しました。パリを拠点にヨーロッパを中心に活動を始め、その音楽は世界中に広まりました。

1977年には、ジェームス・ラスト作曲の「ロマーナの祈り（原題：The Lonely Shepherd）」が大ヒットし、ザンフィルの名声を不動のものとしました。この曲は、彼の演奏によって世界中で広く知られるようになり、彼の代表曲の一つとなっています。

日本との関わり

1980年、ザンフィルは初来日を果たしました。この時、コンサート目的ではなかったものの、当時の皇太子明仁（現：上皇明仁）と皇太子妃美智子（現：上皇后美智子）夫妻の前で演奏を披露するという、非常に貴重な機会を得ました。また、NHK総合テレビの『音楽の広場』にもゲスト出演し、その美しい演奏を日本の視聴者に届けました。

1981年には、TBS系で放映されたテレビドラマ『想い出づくり。』の音楽（オープニング・テーマ演奏）を担当し、京都放送のオープニング映像の音楽も担当するなど、日本国内での活動も積極的に行いました。その後も、精力的に演奏活動を続けています。

近年の活動

2019年には、駐日ルーマニア大使館公認の日本ルーマニアパンフルート協会の名誉会長に就任し、日本とルーマニアの音楽文化交流に貢献しています。

代表曲

ロマーナの祈り（The Lonely Shepherd）
森の歌（彼の自作曲。アルバム『森の歌』のタイトル曲で、旭化成のCF曲やフジテレビのクイズ番組『なるほど!ザ・ワールド』でも使用されました。）


ザンフィルの音楽は、パンフルートの独特な音色と、彼の卓越した演奏技術によって、多くの人々の心を魅了し続けています。彼の音楽は、ルーマニアの伝統音楽を世界に広める上で、非常に重要な役割を果たしています。

外部リンク

公式ウェブサイト
ルーマニアパンフルート協会'>日本ルーマニアパンフルート協会
オールミュージック'>Zamfir - オールミュージック
IMDb'>ゲオルゲ・ザンフィル - IMDb

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