ゲゲゲの鬼太郎 (1985年の映画)

ゲゲゲの鬼太郎

『ゲゲゲの鬼太郎』（ゲゲゲのきたろう）は、1985年12月21日に公開されたアニメーション映画であり、東映まんがまつりの一編として鑑賞に供されました。上映時間は24分で、カラー版のワイド画面です。この作品は、テレビシリーズ『ゲゲゲの鬼太郎』第3期の新たな劇場版として、初めて制作されたものです。

背景

本作の原作となったのは、1967年から『週刊少年マガジン』に連載されていた「妖怪軍団」で、映画化にあたっては『宇宙戦艦ヤマト』シリーズで知られる白土武が監督を、星山博之が脚本を担当しました。また、テレビシリーズから登場するキャラクターたちが多数登場し、ユニークな冒険ストーリーが展開されます。

本映画では、物語の黒幕が南方妖怪から日本の悪徳妖怪であるぬらりひょんに変更されています。特徴的なキャラクターたち、例えばチンポや子泣きじじい、砂かけばばあなどが活躍し、それぞれの個性を生かしたシーンが描かれています。

ストーリー

物語は、いつものようにごみを漁るねずみ男がチンポと名乗る南方妖怪から声をかけられるところから始まります。チンポは、鬼太郎をこの世から消し去る計画を提案し、成功すれば妖怪王にしてやると甘言をささやきます。ねずみ男はその誘惑に乗り、ユメコを誘拐して人質に取ることを決めます。

鬼太郎とねこ娘が熱帯植物園におびき寄せられると、南方妖怪たちが襲い掛かります。鬼太郎は、やし落としのヤシの実爆弾とアカマタの攻撃に苦しみますが、目玉おやじの助けで反撃を開始します。仲間たちが次々と駆けつけ、共に妖怪たちを撃退する姿が描かれます。

一方、ねずみ男は鬼太郎に涙ながらにユメコの居場所を告げることに。追い詰められた彼は、チンポの本拠地へと案内することになり、生死をかけた冒険に臨むことになります。しかし、度重なる妖怪たちの襲撃に鬼太郎は瀕死の状態となり、仲間たちも苦戦を強いられます。

目玉おやじがねずみ男の腹を破ることで、鬼太郎の妖気が戻り、逆転のチャンスが訪れます。さらに、やし落としとアカマタの攻撃は一掃され、鬼太郎はついにチンポの豪華客船へと向かいます。そこでは、真の黒幕であるぬらりひょんが待ち受けており、激しい戦闘が繰り広げられることになります。

驚くべき戦いの末、鬼太郎は蛟龍の力を借りて船を沈め、次々と悪党たちを追い払います。そしてユメコを無事に救出し、仲間たちと共に帰路につくことができますが、ねずみ男は置き去りにされ、サメに追われるという結末を迎えます。

登場キャラクター

本作には多くの個性的なキャラクターが登場します。鬼太郎はユメコ救出のために奮闘し、目玉は鬼太郎を救うためにねずみ男の体内に入り込む。ねずみ男は南方妖怪たちと手を組んで裏切りを図ります。

その他にも、児泣きじじい、砂かけばばあ、一反木綿、ネコ娘など、各キャラクターがそれぞれの特徴を活かした活躍を見せ、協力し合いながら敵に立ち向かいます。

スタッフと音楽

製作には、今田智憲が総指揮を取り、横山賢二がプロデューサーを担当しました。音楽は川崎真弘が手がけており、オープニングテーマには吉幾三の「ゲゲゲの鬼太郎」が使用されています。

『ゲゲゲの鬼太郎』は、その魅力的なキャラクターとストーリーで、多くのファンに愛されている作品です。この映画は、アニメーション映画として新たな試みを示し、鬼太郎の魅力を再発見させてくれます。

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