ゲックス

ゲックス：テレビの世界を駆け巡るヤモリの冒険

『ゲックス』（GEX）は、1994年、クリスタルダイナミックスによって開発された2Dアクションゲームシリーズ、そしてその主人公ヤモリの名前です。ゲッコー（Gecko）を由来とするその名は、シリーズ全体のアイデンティティとなっています。

当初は3DOで発売され、その後セガサターン、PlayStation、PCへとプラットフォームを広げ、日本でもBMGビクターより発売されました。コアなゲーマー層を中心に人気を博し、複数の続編がリリースされるなど、長く愛されるシリーズとなりました。さらに、ゲックスを主人公とした書籍も出版されており、その人気はゲームの枠を超えていました。クリスタルダイナミックスのマスコットキャラクターとして、ゲックスは高い認知度を誇りました。

ストーリー：メディアワールドの冒険

物語は、テレビ好きのヤモリ、ゲックスが自宅でテレビを見ていたところから始まります。突如としてテレビの中に引き込まれたゲックスは、「メディアワールド」と呼ばれる奇妙な世界に迷い込みます。この世界は、5つの個性的なステージで構成されており、ゲックスは悪の帝王レッズを倒すため、リモコンを探しながら冒険を繰り広げます。

ゲックスの能力：ヤモリならではの行動

ゲックスはヤモリであることを活かしたユニークな能力を持っています。粘着性の舌で敵を捕らえたり、壁や天井を自由に動き回ったり、尻尾を使って攻撃したりと、ヤモリならではの行動がゲームプレイに彩りを添えています。コメディアンのDana Gouldが担当したゲックスの声も、ゲームの世界観に独特のユーモアを与えていました。

シリーズ作品：進化するゲーム性

『ゲックス』シリーズは、続編として『Gex: Enter the Gecko』（日本版タイトル：スピンテイル）と『Gex 3: Deep Cover Gecko』がリリースされました。前作が2D横スクロールアクションだったのに対し、後続作品では3Dアクションへと進化を遂げました（ゲームボーイカラー版は除く）。

特に、『Gex: Enter the Gecko』の日本版である『スピンテイル』は、主人公の設定が変更された点が特徴的です。ヤモリだったゲックスはトカゲのレノとなり、名前だけでなく、ゲームの世界観自体もゲックスシリーズとは異なるものになりました。声優もせんだみつおが担当しています。

『Gex 3: Deep Cover Gecko』では、プレイボーイのプレイメイトであるMarliece Andradaが出演したことが話題となりました。

PlayStation 2用ソフトとして『Gex 4（仮題）』の開発プロジェクトも存在しましたが、2002年にキャンセルされています。これは、クリスタルダイナミックスが『レガシー・オブ・ケイン』シリーズの開発に注力したためだと考えられています。

また、Xbox用ソフト『マッドダッシュレーシング』では、ゲックスが隠しキャラクターとして登場しています。

まとめ：長く愛されるキャラクター

ユニークな設定、コミカルな世界観、そして進化するゲーム性。これらの要素が、『ゲックス』シリーズを長く愛されるものとしたと言えるでしょう。主人公ゲックスは、多くのゲーマーに記憶されるキャラクターとして、ゲーム史にその名を刻んでいます。

もう一度検索