ゲームセンターCX 有野の挑戦状

概要

『ゲームセンターCX 有野の挑戦状』は、2007年11月15日にバンダイナムコゲームス（現：バンダイナムコエンターテインメント）より発売されたニンテンドーDS用ソフトです。このゲームは、フジテレビの人気番組『ゲームセンターCX』からインスパイアを受けて開発されたもので、主にインディーズゼロが手掛けました。ゲームのコンセプトは「ゲームの中にゲームがある」という独特のスタイルを取り入れています。

プレイヤーは、ゲーム内で悪役のアリーノーからの挑戦を受け、1980年代のゲーム世界にタイムスリップします。現代に戻るには、アリーノーが送る架空のゲームへの挑戦状をクリアする必要があります。各ゲームにはそれぞれ4つの挑戦が待っており、これを乗り越えることが求められます。

ゲームデザイン

ゲーム内は、ファミコン全盛期を再現した環境が魅力です。アクション、シューティング、レースなど、様々なジャンルのレトロ風ゲームが楽しめるため、プレイヤーは異なるスタイルのゲーム体験を味わえます。また、ゲームの進行に合わせて「時代」が進む仕組みも用意されており、挑戦をクリアすることで、ゲームの内容やグラフィックが向上する続編がゲーム内でリリースされます。

特徴

本作には「隠れキャラ」や「裏技」があり、これらはゲーム雑誌『ゲームファンマガジン』を通じても紹介されます。特に、『ゲームファンマガジン』では、番組のスタッフが編集者として登場し、ファンにお馴染みのキャラクターたちがゲームの登場人物としても活躍します。

また、ゲーム内で語られる歴史はフィクションであり、プレイヤーは実在のゲーム史とは違ったエンターテインメントとして楽しむことができます。タイトル『有野の挑戦状』は、番組内で登場したゲーム『たけしの挑戦状』に由来しており、魔王・アリーノーからの挑戦をクリアすることで、ゲームのやりこみ要素が発展します。

開発と販売

2007年4月にフジテレビとバンダイナムコゲームスの協力で開発が発表され、視聴者からアイデアを募った結果、キャラクター名やドット絵、裏技などが多数実装されました。通常、ゲーム化ではテレビ局からの許諾を得る必要がありますが、本作のような共同出資・製作は極めて珍しく、日本経済新聞でも取り上げられるほどの新しいビジネスモデルとして注目されました。

予約だけで6万本が成立し、出荷された10万本はほぼ売り切れましたが、発売元は「5万本の売上を予測していた」との意外な反応を示しました。初回特典として、有野課長のスペシャル名刺も封入されました。

移植版と続編

本作は、続編『ゲームセンターCX 有野の挑戦状2』も制作され、2024年2月22日にはNintendo Switch版が発売されることが決定しています。この版には、『1+2 REPLAY』という形で過去作が収録されていますが、DS版の「メモ帳」機能が廃止されるなどの変更点もあります。

具体的な挑戦内容やゲームプレイの要素が多岐に渡り、プレイヤーの工夫や知識が試される場面が数多く用意されています。ゲームファンにとっては、懐かしさと新しさが融合した名作となっていると言えます。

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