ゲーリー・ラス

アルフレッド・ゲーリー・ラス・ジュニア（Alfred Gary Rath Jr.）は、1973年1月10日生まれ、アメリカ合衆国ミシシッピ州出身の元プロ野球選手です。左投左打の投手として、アメリカ、韓国、日本、台湾の球界で活躍しました。韓国球界での登録名は「레스」（ラス）、台湾球界での登録名は「銳斯」（ルイス）でした。

経歴

ミシシッピ州立大学を経て、1994年のMLBドラフト2巡目でロサンゼルス・ドジャースに入団。その後、ミネソタ・ツインズに移籍しますが、メジャーリーグでは勝利を挙げることはできませんでした。

2001年、韓国プロ野球の起亜タイガースにシーズン途中に入団。2002年には斗山ベアーズに移籍し、16勝を記録する活躍を見せました。

2003年には、日本の読売ジャイアンツに入団。しかし、故障で出遅れ、開幕を一軍で迎えることができませんでした。一軍昇格後、5月9日の中日ドラゴンズ戦で来日初先発を果たし、7回無失点と好投。続く5月16日の阪神タイガース戦では8回無失点に抑え、来日初勝利を挙げました。しかし、その後は調子を崩し、7月12日の阪神戦では2回10失点と炎上。結局、読売ジャイアンツでは13試合に登板し、3勝4敗、防御率4.14という成績に終わり、解雇されました。

2004年、斗山ベアーズに復帰し、17勝を挙げて最多勝のタイトルを獲得しました。

2005年には、新規参入した日本の東北楽天ゴールデンイーグルスに入団。先発として期待されましたが、ボーク癖が直らず、6月までに未勝利で6連敗を喫してしまいます。7月13日のオリックス・バファローズ戦でようやく初勝利を挙げ、7月は3連勝を記録するなど復調の兆しを見せましたが、シーズンを通しては3勝9敗、防御率6.33という成績に終わり、戦力外通告を受けました。

2006年はベネズエラのリーグでプレーし、18勝を記録しました。

2007年2月13日、台湾プロ野球のLa Newベアーズと契約。

2008年1月10日には、斗山ベアーズと契約し、4年ぶりに韓国球界に復帰しましたが、家庭の事情によりシーズン中の5月4日に退団。その後、現役を引退しました。

プレースタイルと人物

ラスは、ゆっくりとタメを作り、変則的なサイドスロー気味のフォームから、最速140km/h前後のストレートと多彩な変化球を織り交ぜて打者を打ち取るスタイルでした。調子の良い時には、抜群の制球力を発揮し、先発、中継ぎのどちらもこなせるユーティリティ性も持ち合わせていました。

甘いものが好きで、「クッキーマン」という愛称で親しまれていました。

タイトル

KBO：最多勝（2004年）

記録

NPB初登板・初先発：2003年5月9日、対中日ドラゴンズ戦（東京ドーム）
* NPB初勝利・初先発勝利：2003年5月16日、対阪神タイガース戦（阪神甲子園球場）

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