コウゾリナ属

コウゾリナ属 (Picris)

コウゾリナ属（学名：Picris）は、キク科に属する植物のグループです。地中海沿岸地域を中心に、世界におよそ30種が分布しています。

特徴

コウゾリナ属の植物は、一般的に越年草であり、以下の特徴を持ちます。

草姿: 茎は直立し、枝分かれします。植物全体に剛毛が生えているのが特徴です。
葉: 葉は互生し、葉の縁には細かい鋸歯（微凸歯）が見られます。
花: 頭花は鮮やかな黄色で、長い花柄の先に咲きます。
総苞: 総苞は筒状または鐘状で、総苞片は2〜3列に並んでいます。
痩果: 痩果には羽毛状の冠毛があります。

日本のコウゾリナ属

日本には、基本種であるコウゾリナ Picris hieracioides が1種自生しています。しかし、コウゾリナは変異の幅が広く、いくつかの亜種や変種に分類されています。主な種類は以下の通りです。

コウゾリナ Picris hieracioides L. subsp. japonica (Thunb.) Krylov
ハマコウゾリナ Picris hieracioides L. subsp. japonica (Thunb.) Krylov f. maritima Sugim.
アカイシコウゾリナ Picris hieracioides L. subsp. japonica (Thunb.) Krylov var. akaishiensis Kitam.
ヒゴコウゾリナ Picris hieracioides L. subsp. japonica (Thunb.) Krylov var. mayebarae (Kitam.) Ohwi.
ホソバコウゾリナ Picris hieracioides L. subsp. japonica (Thunb.) Krylov var. jessoensis (Tatew.) Kitam.
カンチコウゾリナ Picris hieracioides L. subsp. kamtschatica (Ledeb.) Hultén.

これらの変種は、葉の形や生育環境などに違いが見られます。

関連植物

コウゾリナ属と類似した植物として、以下の属が挙げられます。

エゾコウゾリナ属
ヤナギタンポポ属 - 特にミヤマコウゾリナはヤナギタンポポ属に分類されます。

参考文献

佐竹義輔・大井次三郎・北村四郎他編『日本の野生植物 草本III 合弁花類』(1981) 平凡社
* 米倉浩司・梶田忠 (2003-)「BG Plants 和名−学名インデックス」（YList）

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