コクーン (チャンネルサーバー)

コクーン（CoCoon）とは

コクーン（CoCoon）は、ソニーがかつて展開していたHDDレコーダー、DVDレコーダー、ホームシアターシステムのブランド名です。2002年から2003年にかけて、革新的な機能とデザインで注目を集めました。

概要

2002年4月15日、「チャンネルサーバー」という名称で発表されたCSV-S55は、「ユビキタスバリューネットワーク」構想に基づき、「My Cast（マイキャスト）」という新しいユーザー体験を提供することを目指していました。同年5月11日に発売されたこの初代モデルは、インターネット接続用のモデムを内蔵し、ユーザー専用ホームページ「カモン!マイキャスター」にアクセスできるなど、当時としては先進的なネットワーク機能を搭載していました。また、キーワードを入力するだけで自動的にテレビ番組を録画し、ユーザーの視聴傾向を分析する機能も備えており、「知性を持った家電」として話題を呼びました。

初代モデルの発売から約半年後の11月1日には、シリーズ第2弾としてCSV-S57とCSV-E77が発売されました。2003年春には、コクーンブランド初のDVDレコーダーNDR-XR1、ホームシアターシステムのNAV-E900とNAV-E600、そしてHDDレコーダーのシリーズ第3弾CSV-P500の計4機種がリリースされました。同年9月2日には、HDDレコーダーのCSV-EX11とCSV-EX9が発表され、11月1日に発売されました。

コクーンの後継機種は発売されませんでしたが、その後もi.LINK（TS）接続を利用したHDDレコーダーとしてVRP-T3とVRP-T5が発売されました。さらに、ブラビアのオプション機器としてHDDレコーダーのBRX-A250とBRX-A320も登場しました。

ラインアップ

以下に、主なコクーンシリーズの製品を紹介します。

CSV-S55
2002年5月11日発売の初代モデル。
HDDは80GB、有償サービスで160GBに増設可能。
CSV-S57
2002年11月1日発売。
HDDは80GB、有償サービスで160GBに増設可能。
CSV-E77
2002年11月1日発売。
2番組同時録画に対応。
HDDは160GB。
インターネット接続が常時接続環境を前提としたモデル。
NDR-XR1
2003年4月12日発売。
コクーンブランド初のDVDレコーダー。
HDDは80GB。
NAV-E900
2003年4月26日発売。
DVDホームシアターシステム。
HDDは80GB。
スピーカー出力は600W。
NAV-E600
2003年4月26日発売。
DVDホームシアターシステム。
HDDは80GB。
スピーカー出力は500W。
CSV-P500
2003年5月17日発売。
HDDは160GB。
スカイパーフェクTVとの連携機能搭載。
CSV-EX11
2003年11月1日発売の最終モデル。
HDDは500GB。
VAIOとの連携で録画番組をDVDに保存可能。
CSV-EX9
2003年11月1日発売の最終モデル。
HDDは250GB。
有償サービスでCSV-EX11相当の500GBに増設可能。
VAIOとの連携で録画番組をDVDに保存可能。

テレビ番組

コクーン関連のテレビ番組として、以下のものがあります。

日経スペシャル ガイアの夜明け「ものづくり神話よ再び　〜ソニーの新たなる挑戦〜」（2003年7月1日、テレビ東京）

関連項目

クリップオン
スゴ録
BDZ
HDDレコーダー
DVDレコーダー
ホームシアター
ソニー
WEGA

外部リンク

＜コクーン＞ホームページ

コクーンは、当時の最先端技術を駆使し、ユーザーの利便性を追求した製品でした。その革新的なコンセプトは、今日のデジタル家電にも大きな影響を与えたと言えるでしょう。

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