コスモプラチナ

コスモプラチナ：地道な努力と重賞制覇、そして謎に包まれた晩年

コスモプラチナ（2003年4月20日生まれ）は、日本の競走馬として、そして繁殖牝馬として長く活躍した馬です。その競走生活は決して華々しいものではありませんでしたが、粘り強く走り続け、2009年のマーメイドステークス優勝という大きな成果を手にしました。本稿では、コスモプラチナの生涯をたどりながら、その魅力と謎に包まれた晩年について探ります。

遅咲きの競走馬人生

2004年、コスモプラチナは競走馬としてビッグレッドファームに迎え入れられました。しかし、そのデビューは遅く、2006年3月の3歳新馬戦でした。初勝利を挙げるまでには時間を要し、数々のレースを経験した後、4月の3歳未勝利戦でようやく初勝利を飾ります。その後も地道に条件戦を戦い抜き、2勝を追加しました。

重賞初挑戦は2007年のマーメイドステークスでしたが、結果は8着。その後もクイーンステークス、朝日チャレンジカップなどに出走するも、なかなか勝ち星には届きませんでした。それでも諦めずに走り続け、2008年8月、天の川ステークスを制覇し、オープン入りを果たします。

そして迎えた2009年。エリザベス女王杯、愛知杯とGI、重賞レースに挑みましたが、思うような結果は残せず。しかし、6月のマーメイドステークスでは、逃げ切り勝ちという華麗な勝利で、重賞初優勝という悲願を達成しました。これは、長い競走生活の中で培ってきた経験と努力の結晶と言えるでしょう。この勝利の後も3戦に出走しましたが、思うような結果を残せず、同年10月の京都大賞典を最後に競走馬を引退しました。

繁殖牝馬として

競走馬引退後は、新冠町のコスモヴューファームで繁殖牝馬となりました。2014年には初仔が地方競馬で初勝利、2015年には2番仔がJRAで初勝利を収めるなど、繁殖牝馬としても才能を発揮しました。

しかし、2021年9月23日付で転売され、その後の消息は不明となっています。功労馬繋養展示事業の対象にもなっていないため、現在もコスモプラチナの行方は分かっていません。

血統と家族

コスモプラチナの半姉には、2006年の北九州記念を制したコスモフォーチュンがいます。また、その血統背景には、数々の活躍馬が連なります。祖母ミホグレースの半弟にはナリタタイセイ（1992年NHK杯）、半妹にはファイトガリバー（1996年桜花賞）がいます。さらに遡ると、5代母アシヤケイコの全姉ミスケイコの産駒には、ヒデコトブキ（1969年桜花賞）やヒデムサシ（1973年東京大賞典）といった名馬が名を連ねています。

最後に

コスモプラチナは、決して華やかな活躍をしたわけではありませんが、地道な努力を続け、重賞制覇という大きな成果を残しました。そして、繁殖牝馬として後継馬を輩出しました。しかし、晩年の消息が不明であることは、多くのファンにとって残念なことです。彼女が穏やかな余生を送っていることを願うばかりです。 コスモプラチナの物語は、競走馬としての努力と、その後の繁殖牝馬としての貢献、そして謎に包まれた最期という、様々な要素が複雑に絡み合ったドラマティックなものです。その生涯は、多くの競馬ファンに感動と、そして少しの寂しさをもたらすでしょう。今後の情報公開に期待したいところです。

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