コティリオン・レコード

コティリオン・レコードの歴史

コティリオン・レコード（Cotillion Records）は、1968年に設立され、アトランティック・レコードの傘下にあった音楽レーベルです。1985年まで続いたこのレーベルは、ポップス、R&B、ジャズを中心に、さまざまなジャンルの音楽をリリースしていました。コティリオンは、その設立からの短期間で、音楽シーンに多大な影響を与えました。

初期の成功

コティリオンの最初のシングルは、オーティス・クレイの「She's About A Mover」で、これはサー・ダグラス・クインテットのカバーです。この曲はR&Bチャートで47位、ポップスチャートで97位に達し、早くもヒットの兆しを見せました。この成功により、コティリオンは注目を集め、より多様なアーティストと契約することに繋がりました。

音楽の多様性

設立後まもなく、コティリオンは単なるポップスやR&Bにとどまらず、プログレッシブ・ロック、フォークロック、ゴスペル、コメディなど、広範なジャンルのアルバムをリリースするようになりました。1976年にはディスコとR&Bに焦点を当てることが多くなり、それ以外のジャンルのアルバムはアトランティックから再発されるようになりました。

主なアーティスト

コティリオンには、数多くの著名なアーティストが所属していました。例えば、カーティス・メイフィールド脱退後のインプレッションズ、スレイブ、ブルック・ベントン、ワイルド・ホルト・アンリミテッド、フレディ・キングなどが名を挙げられます。また、ルーザー・ヴァンドロスのキャリアを支えるために重要な役割を果たした「ルーサー」もコティリオンとの契約を結び、デビューを果たしています。これは、ヴァンドロスが生前にその権利を買い戻したため、現在は彼の遺族の元に残されています。

イベントと影響

さらに、コティリオンは1970年のウッドストック・フェスティバルに関連するライヴ・アルバムもリリースしており、その記録は今でも多くのファンから評価されています。

終焉とその後

しかし、1985年になるとコティリオンは閉鎖されました。多くのアーティストが新たな道を歩むために親会社アトランティック・レコードやモータウンに移籍することとなりました。特に、シスター・スレッジ、ジョニー・ギル、ステイシー・ラティソーなどが新しいレコード会社に移行しました。

現代の再評価

近年では、コティリオンの音楽が再評価されており、2013年にはレコード・ストア・デイにあわせてライノ・レコードから『Cotillion Records: Soul 45s (1968–1970)』というボックスセットがリリースされました。このセットには、ダレル・バンクスやオーティス・クレイ、モーゼス・スミス、ベイビー・ワシントンなどの10枚のシングルが収められており、2500枚の限定版として発売されました。

結論

コティリオン・レコードは、その存在の間に数多くの名曲やアーティストを世に送り出し、音楽史において特別な地位を確立しました。1985年に閉鎖された後も、その影響は今なお根強く、音楽ファンには忘れがたい存在となっています。

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