コディアックヒグマ

コディアックヒグマ

コディアックヒグマ（Ursus arctos middendorffi）は、食肉目クマ科に属する哺乳類であり、ヒグマの最大亜種として知られています。別名アラスカヒグマとも呼ばれ、古い文献ではコディアックグマ、アラスカアカグマなどの名前で記述されていることもあります。

分布

コディアックヒグマは、アラスカ州沿岸部と、以下のコディアック諸島の島々に生息しています。

コディアック島
アフォニャク島
シュヤク島
ラズベリー島
ウガニク島
シトカリダク島
* および近隣の島々

形態

コディアックヒグマは、その体の大きさにおいて特筆されます。体重はメスで180〜315キログラム、オスで270〜635キログラムに達します。成熟したオスは、1年間で平均480〜533キログラムまで成長し、ピーク時には680キログラムを超えることもあります。メスはオスよりも約20%ほど体が小さく、体重も約30%軽い傾向にあり、6歳で成獣となります。体重は、冬眠明けの春に最も軽くなり、夏の終わりから秋にかけて2〜3割増加します。

成獣のオスは、平均体長が244センチメートル、体高が133センチメートルに達します。体重751キログラムのオスの後足は46センチメートルであったという記録があります。大型のオスが後ろ足で立ち上がると、その高さは3メートルにもなります。

飼育下における最大の個体として記録されているのは、ノースダコタ州ビスマークのダコタ動物園で飼育されていた「クライド」という名のオスです。クライドは1987年6月に22歳で死亡しましたが、その時の体重は966.9キログラムでした。死亡する1年ほど前には、1,090キログラム近くあったとされています。死亡時にも、23センチメートルの厚さの脂肪層がありました。

個体数

2005年の調査によると、コディアックヒグマの個体数は3,526頭と推定されています。コディアック群島における個体密度は、1,000平方キロメートルあたり271.2頭と非常に高く、過去10年間で個体数は緩やかに増加傾向にあります。この高密度な生息状況は、コディアックヒグマの生息環境が比較的安定していることを示唆しています。

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