コナン・ザ・グレート

『コナン・ザ・グレート』の概要

『コナン・ザ・グレート』（原題: Conan the Barbarian）は、ロバート・E・ハワードの小説『英雄コナン』シリーズを基にした1982年のアメリカ映画で、アーノルド・シュワルツェネッガーのキャリアの中で初めてのメジャーな大作と言える作品です。制作費は約2000万ドルで、全米での興行収入は約3956万ドル、全世界では約6885万ドルを記録しました。続編として1984年には『キング・オブ・デストロイヤー/コナンPART2|キング・オブ・デストロイヤー_コナンPART2』が公開されました。

ストーリー

物語は有史以前の時代に設定されています。平和な村が突如、強力な侵略者タルサ・ドゥームによって襲撃され、コナンは両親を目の前で殺され、幼少期から奴隷として労働を強いられます。やがて苦難の中でたくましい青年に成長したコナンは、運命の糸によって自由を手に入れ、冒険の旅に出ます。

彼は旅の途中、古代の墳墓で鋼の剣を手に入れ、同じく捕らわれていた盗賊サボタイと出会います。二人は蛇を神として崇める邪教の神殿での財宝を狙い、やがて高名な盗賊ヴァレリアとも手を組むことになります。彼らは神殿から宝物を持ち帰りますが、逃げる途中にコナンは両親を殺したタルサの紋章と同じ双頭の蛇の紋章を見つけてしまいます。

コナンたちは、邪教の王タルサによって拷問を受けているオズリック王の娘ヤスミナを救うため、タルサの聖山に挑むことにします。タルサに捕まったコナンは過去を責められ、重傷を負いながらも再び仲間に助けられます。コナンは、神々の墓守アキロに助けを求め、命を取り留めることに成功します。

クライマックス

タルサの手下との戦闘を経て、コナンたちはヤスミナを救出し、危機を乗り越えるものの、仲間ヴァレリアがタルサの矢に倒れてしまいます。彼女の死によってコナンは復讐の炎を胸に秘め、信者たちに指示されたタルサを討つ決意を固めます。最後の戦いでコナンは、タルサと直接対決し、彼を打ち倒して両親の仇を討ちます。

キャストと制作スタッフ

映画のキャストにはシュワルツェネッガーを始め、サボタイ役にジェームズ・アイアト、ヴァレリア役にミンディ・クラークが起用されました。また、スタッフには監督のジョン・ミリアス、製作のバズ・フェイシャンズが名を連ねています。音楽はベイジル・ポールドゥリスが担当しており、壮大なスコアが作品の雰囲気を一層引き立てています。

受賞歴と影響

本作は、一部アクションシーンやキャラクター設定で広く評価され、後のファンタジー映画やメディアに強い影響を与えました。また、シュワルツェネッガーの成功は彼の映画キャリアを一気に加速させました。日本では複数回のテレビ放送が行われ、幅広いファンを獲得しました。

アーノルド・シュワルツェネッガーが多くの名声を得るきっかけとなったこの映画は、ヒロイック・ファンタジージャンルの金字塔とも言えるでしょう。彼の体格と演技力は、多くの観客に強い印象を与え、今日でも語り継がれています。

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