コナー・デイリー

コナー・J・デイリーは、アメリカ合衆国インディアナ州出身のレーシングドライバーです。1991年12月15日生まれ。父は元F1ドライバーであるデレック・デイリーというサラブレッドです。

デイリーの華々しいキャリアは10歳から始まりました。レーシングカートに乗り始めると、すぐに頭角を現し、2006年にはワールド・カーティング・アソシエーション・グランドナショナルで優勝。2008年にはスキップ・バーバー・ナショナルチャンピオンシップで14レース中5勝を挙げ、シリーズチャンピオンに輝きました。同時期にはフォーミュラ・フォードにも参戦しています。

若き才能はカートの枠を超えていきます。2009年にはスター・マツダ選手権に参戦。アンデルセンレーシングから出場し、ニュージャージー・モータースポーツパークで優勝、総合3位という好成績を残しました。翌2010年にはフンコスレーシングに移籍、9回のポールポジションを獲得し7勝という圧倒的な強さでシリーズチャンピオンを獲得。若手ドライバーとして注目を集めました。

2011年には、ステップアップを果たし、インディ・ライツに参戦。サム・シュミット・モータースポーツから出場しましたが、最高成績はロングビーチ市街地コースでの2位でした。2013年にはスポット参戦としてチーム・ムーアレーシングからヒューストンのレースに出場、3位を獲得しています。

インディ・ライツ参戦と並行して、デイリーはヨーロッパでも活躍しました。2012年から2013年にかけてGP3シリーズに参戦。カーリン・モータースポーツ、ロータスGP、ARTグランプリとチームを渡り歩き、バルセロナ、バレンシアで優勝を経験、総合3位を獲得するなど、ヨーロッパでも才能を発揮しました。モナコでのクラッシュは記憶に新しいところです。

さらに、GP2シリーズにも挑戦。2013年には開幕戦で7位入賞を果たし、2014年には18戦中に出場し、ハンガロリンクで7位という成績を残しています。

そして、デイリーのキャリア最大の舞台となるインディカー・シリーズ。2013年にはインディ500にA.J.フォイト・エンタープライズから出場しましたが、結果は22位でした。しかし、その後もチャンスを掴みます。2015年にはロッキー・モランJr.の代役として、また、ジェームズ・ヒンチクリフの負傷による代役として数レースに出場。そして、デトロイトのレース2で、念願のシリーズ初トップ10フィニッシュ（6位）を達成します。

2016年、デイリーはついに念願のインディカー・シリーズフルタイムシートを獲得。デイル・コイン・レーシングから参戦し、デトロイトのレース1では初表彰台（2位）を獲得。シーズンを通して56周トップを走るなど、実力を証明しました。2017年はA.J.フォイト・エンタープライズに移籍し、シーズンフル参戦を果たしています。

さらに、デイリーは2012年には、フォース・インディアでテストドライバーとしてフォーミュラ1の世界も経験しています。

デイリーは1型糖尿病を患っています。しかし、このハンデを乗り越え、2016年のインディ500では、糖尿病患者を支援する企業がスポンサーに付くなど、多くの人の共感を呼んでいます。インディカー・シリーズには同じく糖尿病のチャーリー・キンボールも参戦しており、彼ら2人は糖尿病患者にとって大きな希望の光となっています。

コナー・デイリーのキャリアは、類まれな才能と不屈の精神、そして、周囲のサポートによって築かれたものです。彼の今後の活躍に期待しましょう。

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