コバナヒメハギ

コバナヒメハギ（Polygala paniculata L.）

コバナヒメハギは、ヒメハギ科に分類される一年生の草本植物です。別名としてカスミヒメハギとも呼ばれており、その名の通り、白く小さな花を多数咲かせることが特徴です。南アメリカを原産地とし、現在では世界の熱帯地域に広く帰化しています。

特徴

コバナヒメハギは一年草であり、草全体に芳香を放ちます。草丈は20cmから30cm程度に成長し、茎は下部から多数に分枝し、細い形状をしています。茎の上部には微毛が生えています。
葉は線状披針形から線状長楕円形をしており、葉柄はありません。葉は薄くて無毛で、両端が尖っているのが特徴です。主脈のみが明瞭で、葉の長さは1cmから1.5cm、幅は1mmから2mm程度です。

花期は長く、茎の先端から総状花序を伸ばし、長さ2cmから4cm程度の花を咲かせます。花は白色で、1mm程度の柄の先に付き、花の長さは1mmから1.5mm程度です。果実は楕円形をしており、長さは約1mmです。種子は2個で、長楕円形をしており、黒色で表面に粗い毛があります。

分布と生育環境

コバナヒメハギは、南アメリカ原産の植物ですが、第二次世界大戦後に沖縄に帰化しました。現在では、世界の熱帯地域に広く帰化しており、低地の雑草としてごく普通に見られます。日当たりの良い場所を好み、比較的乾燥した環境でも生育可能です。

分類

コバナヒメハギは、ヒメハギ科（Polygalaceae）に属し、ヒメハギ属（Polygala）に分類されます。ヒメハギ属には、世界中に約500種以上の植物が含まれており、日本にも数種類の在来種が分布しています。

参考文献

初島住彦『琉球植物誌（追加・訂正版）』,(1975),沖縄生物教育研究会
池原直樹、『沖縄植物野外活用図鑑 第3巻 帰化植物』、(1979)、新星図書

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