コパノフウジン

コパノフウジンは、日本の競走馬として2004年にデビューしました。馬主は風水師として有名な小林祥晃氏で、馬名の由来は小林氏の冠名「コパノ」と、風神を表す「フウジン」を組み合わせたものです。同時期にデビューしたコパノスイジン（水神）という馬も存在しており、小林氏の馬への命名センスがうかがえます。

コパノフウジンは、芝とダート両方の短距離レースで活躍しました。デビュー戦は2着という好スタートを切り、翌週には初勝利を飾ります。2歳時は朝日杯フューチュリティステークスにも挑戦するなど、高い能力の片鱗を見せていました。

3歳になると、飛梅賞を圧勝しオープン入りを果たします。その後、バイオレットステークスでは1番人気に支持されるものの2着、クリスタルカップ、マーガレットステークスでも2着と惜しくも勝利を逃しました。一方で、NHKマイルカップやファルコンステークスでは低迷するなど、距離やコースへの適性も課題として残りました。その後、1600万円以下クラスに降級するも、市川ステークスを制し再びオープン馬へと返り咲きます。

4歳時は、ガーネットステークスで3着、シルクロードステークスで4着、オーシャンステークスで2着と重賞で好成績を収めます。高松宮記念にも出走しますが、15着と結果を残せませんでした。しかし、福島民友カップで勝利し、京阪杯でも2着に入るなど、安定した走りを続けました。尾張ステークスでは1番人気に支持されたものの、15着と大敗。騎手の鮫島良太騎手は、左回りコースのコーナリングに課題があったとコメントしています。

5歳になると不振に陥り、7戦して8着が最高順位という結果に終わりました。6歳時も低迷が続き、7歳時のコーラルステークスを最後に引退しました。

引退後は、種牡馬としてレックススタッドで繋養されました。種付料は20万円と設定され、小林氏の自家用種牡馬という位置づけながらも、他の生産者の繁殖牝馬への種付けも行われました。4年間で24頭の繁殖牝馬に種付けを行い、産駒からは地方重賞勝ち馬を3頭輩出するなど、種牡馬としても一定の成功を収めました。その後、へいはた牧場へ移動しますが、2014年2月5日、急性心不全のため12歳で亡くなりました。

コパノフウジンの血統背景には、オークス優勝馬のシンティレートがいます。さらに、その玄孫には重賞4勝を挙げたコパノリチャードもいます。短距離レースで活躍したコパノフウジンは、多くのファンに惜しまれつつ、種牡馬としての成功と短いながらも充実した競走生活を送りました。その功績は、多くの関係者やファンに記憶されています。

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