コブラクラッチ

コブラクラッチ (Cobra Clutch)

コブラクラッチとは、プロレスにおける特徴的な絞め技で、腕を使ったスリーパー・ホールドです。この技は日本では「毒蛇絞め」とも呼ばれ、レスラーたちによって多様なバリエーションが生み出されています。

技の概要

コブラクラッチの基本的な手順は、相手選手の後ろから始まります。右利きの選手を想定すると、まず左手で相手の左手首を掴み、左腕をそのまま首の下に巻きつけます。この際、相手の首から抜けた自分の右手に持ち替えることで両腕を固定し、自分の左腕を通した隙間に差し込むことが求められます。この時、相手の首を圧迫し、持続的な力が加わることでしっかりと絞め上げることが可能となります。

実際の操作方法は選手によって異なり、特に左腕の差し込み方に個性が現れます。ある選手は相手の上腕部から差し込み、別の選手は下腕から入り込むスタイルを採用しています。コブラクラッチが単なる絞め技として機能するだけでなく、この体勢から展開される多様な投げ技も魅力となっており、多くのレスラーがこの技をフィニッシュ・ホールドとして活用しています。

主な使用者

歴史的に有名なレスラーたちがこの技を多く使用してきました。例えば、マッドドッグ・バションやテッド・デビアスは、この技をフィニッシュとして取り入れています。また、日本のレスラーでは大谷晋二郎やオカダ・カズチカもこの技を得意としています。デビアスはこの技を「ミリオンダラー・ドリーム」と呼び、異なるスタイルで活用しています。

派生技の種類

コブラクラッチから派生した技は数多く存在します。中には、コブラ・ホールドやコブラクラッチ・クロスフェイスなど、基本技に新たな要素を加えたものがあり、それぞれの選手が独自のスタイルで使用しています。

• - コブラ・ホールド：胴絞め式で、大谷晋二郎がよく使用するフィニッシュ・ホールド。
• - コブラクラッチ・クロスフェイス：うつ伏せの相手に対して、コブラクラッチとクロスフェイスを組み合わせた技。
• - 刀狩：秀吉のオリジナル技で、コブラクラッチとキャメルクラッチを組み合わせたもの。

投げ技、回転技

また、コブラクラッチは投げ技や回転技にも応用されています。ジョニー・エースの「コブラクラッチ・スープレックス」や、テッド・デビアスの「ミリオンダラー・バスター」など、多くの選手がこの基本技を基にしたオリジナル技を展開しています。特に「ドリーム・ストリート」や「サイコブレイク」といった技は、コブラクラッチ体勢からの強力な反撃として多くの観客の目を引いています。

このように、コブラクラッチはその形状や使い方、技術が選手によって多様性を持ち、プロレスの中で欠かせない技として広く認知されています。各レスラーが独自の工夫を凝らし、進化し続けるこの技は、今後も注目されることでしょう。

もう一度検索