コミックアイズ

コミックアイズ：少女漫画誌の輝きと歴史

「コミックアイズ」は、1997年12月号に創刊された、少女漫画を掲載する隔月刊の雑誌でした。発行元はホーム社、発売元は集英社という体制で、偶数月の24日に発売されていました。2001年12月号をもって、通算25号で休刊を迎えています。

本誌の特徴は、個性豊かな作品群と、それらを彩る魅力的な作風でした。掲載作品は、少女漫画の枠にとらわれない幅広いジャンルの作品が揃っており、読者層の多様性も反映していました。単行本は「アイズコミックス」として、ホーム社発行、集英社発売という形で刊行されました。

また、ホーム社は漫画文庫事業も展開しており、他社作品を含む多くのコミックを文庫化していました。その活動の一環として、「コミックアイズ」では、集英社の看板作品である『週刊少年ジャンプ』に掲載されていた『キン肉マン』や『北斗の拳』といった人気作品を、雑誌コードを借りる形で総集編として刊行するという、珍しい試みも行っていました。この取り組みは「コミックアイズ」休刊前後、『月刊コミック特盛』へと発展していきました。

「コミックアイズ」で連載された作品群は、それぞれの作風が際立っており、多くの読者に支持されました。その中には、松川祐里子氏の『月下降臨』、珠黎こうゆ氏の『ALICHINO』、桑原祐子氏の『西の月東の太陽』、中川勝海氏の『姫麿!』、服部あゆみ氏の『天使失格』、有栖川るい氏の『ウロボスの環』、氷栗優氏の『ゴージャス・カラット-暗黒の美徳-』、垣野内成美氏の『恋水蓮』、紫堂恭子氏の『東カール・シープホーン村』、そして姫木薫理氏の『ぴーひょろ一家20xx』などがあります。これら個性豊かな作品は、雑誌の大きな魅力の一つでした。

残念ながら「コミックアイズ」は短命に終わってしまいましたが、その短い期間に多くの魅力的な作品を生み出し、読者に鮮烈な印象を残しました。休刊後も、単行本や文庫本を通して、これらの作品は読み継がれ、当時の熱狂を今に伝えています。雑誌そのものは存在しなくなりましたが、「コミックアイズ」という名前と、そこで生まれた作品たちは、少女漫画史における重要な一ページを刻み続けていると言えるでしょう。

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