コミックGOTTA

コミックGOTTAとハイパーコロコロ：少年誌の歴史に刻まれた挑戦

1999年、小学館から誕生した『コミックGOTTA』は、短命に終わったものの、少年[[漫画]]誌の歴史において特筆すべき存在です。その背景には、前身となる雑誌『ハイパーコロコロ』の存在が深く関わっています。

ハイパーコロコロ：コロコロコミックの高学年版

『月刊コロコロコミック』の特別増刊号として1999年3月に創刊された『ハイパーコロコロ』は、小学校高学年〜中学生をターゲットにした、いわば「アニキ版コロコロ」でした。しかし、わずか2号で休刊。その理由は、12月のリニューアル、すなわち『コミックGOTTA』への移行でした。

コミックGOTTA：新たな挑戦と短命の生涯

『ハイパーコロコロ』の後継として1999年12月に創刊された『コミックGOTTA』は、『コロコロコミック』とは一線を画す独立誌として位置づけられました。雑誌名の「GOTTA」は「〜しなければならない」を意味する英語の俗語で、その意気込みが感じられます。ロンドンブーツ1号2号を編集長に起用するなど、斬新なプロモーションも展開されました。

誌面の内容は、『コロコロコミック』や『週刊少年サンデー』の中間といった立ち位置で、現実社会を舞台にしたストーリー性の高い作品が特徴でした。従来のホビー情報に加え、ファッションや恋愛、芸能情報なども取り入れ、ターゲット層の興味関心を多角的に捉えようとしていました。また、週刊少年誌のようなグラビアアイドルの掲載にも踏み込むなど、従来の少年誌の枠を超える試みも見られました。

作家陣も豪華で、原哲夫、江川達也、麻宮騎亜、柴田亜美といった人気漫画家や、松本零士といった大御所も参加。しかし、これらのベテラン作家たちの連載は短期間で終了し、次第に中堅作家による、スポ根、ラブコメ、SFといったジャンル、そして学園もの要素を盛り込んだ作品が中心となっていきました。

さらに、『コロコロコミック』ではタブーとされていた暴力描写や、サービスカットなども登場。思春期男子の性的な好奇心にも訴えかける大胆な編集方針がとられました。

こうした挑戦的な姿勢にもかかわらず、『コミックGOTTA』は2001年7月号で休刊。わずか18ヶ月という短い歴史に幕を閉じました。売上不振が主な原因と考えられます。

コロコロG：系譜を受け継ぐ後継誌

2010年には、『コロコロG』が創刊されました。『コミックGOTTA』と同様のスタンスを持つとされていますが、『GOTTA』にあった社会派、学園もの、SF系の作品は少なく、ホビー商品とのタイアップ作品やギャグ漫画などが中心となっています。

コミックGOTTAの特徴：B5判と多様なコンテンツ

『コミックGOTTA』は、A5判の『コロコロコミック』や『コロコロG』とは異なり、週刊少年誌と同じB5判を採用。誌面構成も、ホビー情報からファッション、恋愛テクニック、芸能情報へと変化していきました。

連載作品とガッタコミックス

『コミックGOTTA』には多くの魅力的な作品が掲載されました。その中には、『マジック：ザ・ギャザリング』を原作とした作品や、人気作家によるオリジナル作品などがありました。また、『コミックGOTTA』掲載作品を収録した単行本レーベル「ガッタコミックス」も存在しました。

まとめ：時代の変化に対応しきれなかった挑戦

『コミックGOTTA』と『ハイパーコロコロ』は、時代の変化に対応しようとした意欲的な試みでした。しかし、市場のニーズを捉えきれず、短命に終わってしまいました。彼らの挑戦は、少年[[漫画]]誌の歴史におけるひとつのエピソードとして記憶されています。

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