コミュニケイション・ブレイクダウン

「コミュニケイション・ブレイクダウン」（Communication Breakdown）は、イギリスのロックバンド、レッド・ツェッペリンの楽曲で、1stアルバム『レッド・ツェッペリン I』に収録されています。作詞・作曲はジミー・ペイジ、ジョン・ポール・ジョーンズ、ジョン・ボーナムの3人で、プロデュースはジミー・ペイジが担当しました。

この楽曲は、アメリカをはじめとする数カ国でシングルカットされた「グッド・タイムズ・バッド・タイムズ」のB面曲としてリリースされました。『レッド・ツェッペリン I』収録曲の中で最もハイテンポでアグレッシブな曲として知られています。2分半という短い演奏時間、簡潔な曲構成、そしてキャッチーなコーラスは、後期のレッド・ツェッペリンの楽曲にはあまり見られない特徴であり、放送向けのシングル曲として初期のバンドの宣伝に大きく貢献しました。ジミー・ペイジは1977年のインタビューで、もしツェッペリンのベストアルバムを作るとしたらどの曲を選ぶかという質問に対し、難しいと前置きしつつも、具体的な曲名としてこの曲を挙げています。

この曲には、レッド・ツェッペリンの12年間の活動期間の中で唯一となるミュージック・ビデオが制作されています。モノクロの映像には、ツーバスのドラムセットで演奏するジョン・ボーナムの姿が収められており、非常に貴重な映像となっています（ただし、映像を見るとバスドラムにペダルがセットされていないのが確認できます）。この映像は、2003年に発表された『レッド・ツェッペリン DVD』に収録されています。

「グッド・タイムズ・バッド・タイムズ」とは対照的に、「コミュニケイション・ブレイクダウン」は初期のツェッペリンのコンサートでは欠かせないナンバーでした。初期の頃はオープニングやアンコールでよく演奏されましたが、オリジナル曲が増えるにつれて演奏される機会は減っていきました。しかし、1975年のアールズ・コート公演や1979年のネブワース公演、最後のツアーとなった1980年のヨーロッパ公演でも披露されています。

ツェッペリンの公式ライブ作品では、1997年リリースの『BBCライヴ』に、1969年当時のラジオ放映向けのバージョンが3パターン収録されています。また、2003年リリースの『DVD』には、1970年のロイヤル・アルバート・ホール公演の模様や、1969年のテレビ・ラジオ出演時の演奏が3パターン、そして上記のプロモーション映像が収録されています。さらに、2014年リリースの『レッド・ツェッペリン I』最新リマスター版のコンパニオン・ディスクには、1969年10月10日のパリ、オランピア公演の演奏が収録されています。

「コミュニケイション・ブレイクダウン」は、数多くのアーティストによってカバーされています。

アイアン・メイデン／シングル「ブリング・ユア・ドーター」（1990年）のカップリングに収録
ジェフ・ヒーリー・バンド／カバーアルバム『カヴァー・トゥ・カヴァー』（1995年）に収録
* ジェイソン・ボーナム・バンド／カバーアルバム『In the Name of My Father – The Zepset – Live from Electric Ladyland』（1997年）に収録

その他、フー・ファイターズがコンサートで取り上げた他、日本のグループ・サウンズ・バンド、ザ・ゴールデン・カップスもカバーしています。

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