ザ・ゴールデン・カップス

ザ・ゴールデン・カップスは、1966年12月に神奈川県横浜市で結成された、日本のグループ・サウンズを代表するバンドです。デイヴ平尾を中心に、エディ藩、ケネス伊東、マモル・マヌー、ルイズルイス加部という個性豊かなメンバーでスタートしました。彼らは、横浜のライブハウス「ゴールデン・カップ」を拠点に活動し、当時の若者たちから絶大な支持を集めました。

結成と初期の活動

1960年代、横浜では多くのアマチュアバンドが活動しており、デイヴ平尾もその一人でした。平尾は、スフィンクスというバンドでボーカルを務めていましたが、より高いレベルでの音楽活動を目指し、エディ藩、ケネス伊東らを誘い、ゴールデン・カップスを結成しました。当初は、平尾がボーカル、藩がギター、伊東がベースを担当し、ドラムスはマモル・マヌーが担当しました。また、ルイズルイス加部がベースとして参加し、バンドの基礎を築きました。彼らの音楽は、当時の最先端であったアメリカやイギリスのロックやR&Bをルーツとしており、その高い演奏力と情熱的なパフォーマンスは、たちまち話題となりました。1967年には、デビューシングル『いとしのジザベル』をリリースし、一躍人気バンドの仲間入りを果たしました。

メンバーの変遷

ゴールデン・カップスは、その活動期間中に多くのメンバーチェンジを経験しました。初期メンバーの他に、ミッキー吉野（キーボード）、林恵文（ベース）、アイ高野（ドラムス）、柳譲治（ベース、ボーカル）、ジョン山崎（キーボード）などが在籍しました。特に、ミッキー吉野は後にゴダイゴのリーダーとして成功を収めました。また、アイ高野は、ザ・カーナビーツやクリエイションで活躍したドラマーとしても知られています。メンバーの変遷は、バンドの音楽性にも影響を与え、様々な音楽的試みが行われました。

キャリアと音楽性

ゴールデン・カップスは、デビュー当初から、オリジナルのヒット曲をリリースする一方で、当時のアメリカやイギリスのロックやR&Bのカバー曲を積極的に演奏していました。彼らの演奏は、単なるコピーではなく、独自の解釈を加えたものであり、その高い演奏力は多くの音楽ファンを魅了しました。特に、ジミ・ヘンドリックス、マディ・ウォーターズ、ジュニア・ウォーカー、クリームなどの楽曲をカバーしており、彼らの音楽性の幅広さを感じさせます。また、グループと親しかったカーマニアの集団「ナポレオン党」や、ファッション・ダンス愛好家の女性グループ「クレオパトラ党」など、当時の若者文化との結びつきも深く、彼らのファッションやライフスタイルは、多くの若者に影響を与えました。

解散と再結成

1972年1月、沖縄でのライブ中に火災が発生し、バンドの機材が焼失したことをきっかけに、ゴールデン・カップスは解散しました。しかし、その後も、メンバーのソロ活動や、一時的な再結成が何度か行われました。1979年には、デイヴ平尾のソロコンサートに、往年のメンバーが集結し、再結成ライブが実現しました。また、2002年には、映画『ザ・ゴールデン・カップス・ワンモアタイム』の製作をきっかけに本格的な再結成を果たし、ライブ活動や映画出演など、精力的な活動を行いました。

メンバーのその後

メンバーの多くは、グループ解散後も音楽活動を続け、それぞれが独自の音楽性を追求しました。デイヴ平尾はソロ歌手として活動する傍ら、俳優としても活躍しました。エディ藩は、自身のバンドやソロ活動を行い、ルイズルイス加部は、チャーやジョニー吉長とジョニー、ルイス&チャーを結成しました。しかし、2020年には、マモル・マヌーとルイズルイス加部が相次いで亡くなり、グループのオリジナルメンバーは、エディ藩とミッキー吉野の2人となりました。2022年には、バンド結成55周年記念ライブが行われ、ここで一旦バンド活動にピリオドを打ちましたが、2024年2月には、アンコールライブが予定されています。

ディスコグラフィ

シングル

いとしのジザベル／陽はまた昇る（1967年 6月15日）
銀色のグラス／ドゥー・ユー・ノー・アイ・ラヴ・ユー（1967年 11月15日）
長い髪の少女／ジス・バッド・ガール（1968年 4月1日）
愛する君に／クールな恋（1968年 9月1日）
過ぎ去りし恋／午前3時のハプニング（1968年 12月5日）
本牧ブルース／4グラムの砂（1969年 2月1日）
ルシール／君は僕に首ったけ〜悲しき叫び（1969年 5月1日）
蝶は飛ばない／もう一度人生を（1969年 7月10日）
にがい涙／悪魔にだまされた（1970年 5月5日）
人生は気まぐれ／たったいちどの青春（1971年 11月5日）

アルバム

ザ・ゴールデン・カップス・アルバム（1968年 3月10日）
ザ・ゴールデン・カップス・アルバム第2集（1968年 9月10日）
ブルース・メッセージ/ザ・ゴールデン・カップス・アルバム第3集（1969年 3月10日）
スーパー・ライヴ・セッション（1969年 8月1日）
ザ・ゴールデン・カップスのすべて（1969年 8月1日）
ザ・ゴールデン・カップス・リサイタル（1969年 10月10日）
長い髪の少女／ゴールデン・カップスのすべて（1969年 1[[1月10日]]）
ザ・フィフス・ジェネレーションザ・ゴールデン・カップス・アルバム8（1971年 1月10日）
ライヴ!! ザ・ゴールデン・カップス（1971年 10月5日）
BLUES OF LIFE（2004年 1[[1月10日]]）
ワンモアタイム（2004年 11月17日）
ロックンロール・ジャム'70（1970年 4月5日・4バンドによるライブアルバム）
なかにし礼作品集四つの明星（1969年4月10日・黛ジュン, ザ・ゴールデン・カップス, 奥村チヨ, 和田弘とマヒナスターズによるオムニバスアルバム。カップス名義だが、実際は平尾のみ参加。）

映画

ザ・ゴールデン・カップスワンモアタイム（2004年 11月20日公開）

まとめ

ザ・ゴールデン・カップスは、日本のグループ・サウンズを代表するバンドとして、その音楽性とパフォーマンスで多くのファンを魅了しました。メンバーチェンジを繰り返しながらも、その音楽性は時代を超えて愛され続けており、日本のロック史に大きな足跡を残しています。

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