コミュニティワン

コミュニティワン株式会社

コミュニティワン株式会社は、かつて日本に存在したマンション管理を主な事業とする企業です。東急不動産ホールディングスグループの一員であり、最終的には株式会社東急コミュニティーの子会社として運営されていました。本社機能を東京都に置き、その事業ネットワークは全国各地に広がっており、多数のマンションの維持管理業務を受託していました。同社は、2021年10月1日付で親会社である株式会社東急コミュニティーに吸収合併され、法人としての活動を終えました。なお、かつて親会社だったダイア建設との資本関係は、この合併に先立って解消されています。

企業規模を示す指標の一つである管理受託戸数は、法人消滅直前の2021年3月の時点で160,683戸に上り、マンション管理業界における主要なプレイヤーの一つでした。

沿革

コミュニティワン株式会社の成り立ちは、複数の企業の統合と変遷の歴史です。その端緒は、1975年（昭和50年）設立の株式会社カイセイ産業や、1976年（昭和51年）にマンション管理事業を開始した五光管理株式会社に求められます。また、1986年（昭和61年）にはダイア建設の出資によりパレス管理株式会社が設立されました。

1987年（昭和62年）には、五光管理の事業を引き継ぎ、ダイア管理株式会社へと商号を変更しました。その後、事業拡大や再編が進められ、2008年（平成20年）には株式会社ディ・エス・エス（介護事業を除く）およびダイアリビングサービス株式会社と合併し、ダイアコミュニティサービス株式会社となりました。さらに翌年の2009年（平成21年）10月には、現在の商号であるコミュニティワン株式会社へと変更しています。

企業の成長過程では、複数の事業承継や吸収合併も行われました。2012年（平成24年）3月には株式会社ライフ・キーパーズ・ジャパンを、同年6月には株式会社東京マンションサービスのマンション管理事業をそれぞれ吸収しています。

経営体制の変化としては、2013年（平成25年）2月に当時の親会社ユナイテッドコミュニティーズ株式会社が東急コミュニティーの完全子会社となったことで、コミュニティワン株式会社は東急不動産グループの一員となりました。そして、2014年（平成26年）4月には親会社であるユナイテッドコミュニティーズを吸収合併し、東急コミュニティーの直接の子会社となっています。

その後も企業統合は続き、2016年（平成28年）4月には子会社の株式会社陽光ビルシステムを、2018年（平成30年）4月には株式会社ティエスコミュニティーをそれぞれ吸収合併し、事業基盤を強化しました。

最終的に、コミュニティワン株式会社は、2021年（令和3年）10月1日、株式会社東急コミュニティーへの吸収合併により、その法人としての歴史を閉じました。同社の事業は、存続会社である東急コミュニティーに引き継がれています。

主な事業拠点

コミュニティワン株式会社は、全国各地に広範な事業拠点を設けて、地域に根差したマンション管理サービスを提供していました。以下に、その主な支店所在地を記します。

東京北支店（東京都豊島区）
東京南支店（東京都品川区）
北海道支店（北海道札幌市）
東北支店（宮城県仙台市）
新潟支店（新潟県新潟市）
八王子支店（東京都八王子市）
東関東支店（千葉県千葉市）
横浜支店（神奈川県横浜市）
藤沢支店（神奈川県藤沢市）
北関東支店（埼玉県さいたま市）
名古屋支店（愛知県名古屋市）
大阪支店（大阪府大阪市）
北陸支店（石川県金沢市）
中国支店（広島県広島市）
四国支店（香川県高松市）
九州支店（福岡県福岡市）

関連会社

関連会社として、株式会社マリモコミュニティが存在しました。

コミュニティワン株式会社は、その消滅までの期間、多岐にわたる企業統合と事業拡大を経て、日本のマンション管理業界において一定の役割を果たしました。

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