コモ県

コモ県：イタリアの自然と文化が織りなす魅力的な地域

イタリア共和国ロンバルディア州に位置するコモ県は、その美しい自然と豊かな歴史、そして文化で知られる地域です。スイスとの国境に接し、県都であるコモ市を中心とした広大なエリアには、魅力的な観光地や歴史深い街並みが広がっています。

コモ県の地理

コモ県はロンバルディア州の北西部に位置し、南北に細長く伸びています。西側と北側はスイスと国境を接しており、スイス領内に飛び地であるカンピョーネ・ディターリアというコムーネが存在するのも特徴です。

県都コモは、県域の南西部に位置し、ヴァレーゼ、レッコ、ルガーノ、ミラノといった主要都市にも比較的近い距離にあります。

周辺には、ソンドリオ県、レッコ県、モンツァ・エ・ブリアンツァ県、ヴァレーゼ県といったロンバルディア州の他の県、そしてスイスのティチーノ州、グラウビュンデン州と接しています。

コモ県は、山岳地帯から湖畔、そして平野部へと変化に富んだ地形を有しており、多様な自然環境が魅力です。特に、コモ湖は世界的に有名な観光地であり、その美しい景観は多くの観光客を魅了しています。

コモ県の主要都市

コモ県内には、大小様々な都市が点在しています。2001年の国勢調査によると、人口8000人以上の都市は以下の通りです。

コモ：78,616人
カントゥ：33,802人
マリアーノ・コメンセ：19,409人
エルバ：16,291人
オルジャーテ・コマスコ：9,697人
ルラーテ・カッチーヴィオ：9,547人
チェルメナーテ：8,599人

これらの都市は、それぞれ独自の文化や歴史を持ち、観光地としても人気があります。

コモ県の行政区画とコムーネの変遷

2021年1月1日現在、コモ県には148のコムーネ（基礎自治体）があります。しかし、21世紀に入ってからは、いくつかのコムーネが合併するなど、行政区画の変遷が続いています。

例えば、2002年にはサン・シーロが、2011年にはグラヴェドーナ・エドゥニーティが、そして2014年にはベッラージョやコルヴェルデ、トレメッツィーナなどが新たに誕生しました。これは、行政効率の向上や地域連携強化などを目的とした合併です。

さらに、広域行政組織として山岳部共同体が設置されており、地域開発や環境保全などの活動を行っています。

コモ県の交通

コモ県では、鉄道と道路が主要な交通手段です。鉄道は、フェッロヴィーエ・デッロ・スタート（旧イタリア国鉄）と北ミラノ鉄道（FNM）が主要な運行会社です。

コモ＝レッコ線、ミラノ＝キアッソ線、ミラノ＝アッソ線といった主要路線があり、トレノルドやフェッロヴィエノルドなどの運行会社が列車の運行を担っています。ミラノ＝キアッソ線はミラノ近郊鉄道S11線の一部として、ミラノとスイスのキアッソを結んでいます。

道路については、E35号線（A9）やA9高速道路、A36高速道路、A59高速道路といった主要な幹線道路網が整備されており、県内各地を結んでいます。また、多くの国道や県道も存在し、地域交通の支えとなっています。

コモ県のスポーツ

コモ県には、コモ・カルチョ（サッカー）といったプロスポーツチームがあり、県民のスポーツへの関心の高さを示しています。

コモ県の著名な出身者

コモ県は、歴史上多くの著名人を輩出しています。

大プリニウス、小プリニウス（古代ローマの博物学者、文人）
インノケンティウス11世（ローマ教皇）
アレッサンドロ・ボルタ（自然科学者、ボルタ電池の発明者）
フィリッポ・トゥラーティ（社会主義者）
アントニオ・サンテリア（建築家）
* ファビオ・カサルテッリ（自転車ロードレース選手）

これらの偉人たちは、コモ県の歴史と文化に大きく貢献し、その名を世界に知らしめています。

まとめ

コモ県は、その美しい自然、豊かな歴史、そして文化が調和した魅力的な地域です。コモ湖を中心とした観光地、歴史的建造物、そして活気ある都市など、訪れる人を惹きつける要素が多くあります。今後も、この地域が持つ魅力が世界中に発信され、発展していくことが期待されます。

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