コヤマシゲト

小山重人：多才なクリエイターの軌跡

小山重人(コヤマシゲト)氏は、1975年東京都生まれのアートディレクター、イラストレーター、キャラクターデザイナー、メカニックデザイナーです。B型。幅広い分野で活躍し、独特のセンスと高い技術力で多くの作品に貢献しています。

黒人コンピューターから商業デビューへ

1998年、西島大介氏との自主制作映像ユニット「黒人コンピューター」を結成。絵コンテやアニメーション制作を担当し、ユニット名はテクノロジーを駆使した黒人の潜在能力への着想から名付けられました。1999年には、ガンダムトリビュートマガジン『G20』へのイラスト提供でプロデビューを果たし、その後、西島大介氏らと共に「UNDERSELL ltd.」を設立しました。

多彩な活動と才能

2000年の『フォー・ザ・バレル』参加以降、精力的に商業作品に参加。2004年には貞本義行氏に誘われ『トップをねらえ2!』に参加するなど、数々の著名なクリエイターとの協働を経て、キャリアを重ねていきました。2010年には個人サークル「CCMS (CENTER CITY MIDDLE SCHOOL)」を設立し、フリーランスとして活動を開始した後は、ディズニー映画『ベイマックス』のキャラクターデザインにも参加するなど、活躍の場は世界へと広がっていきました。

デザインへの哲学

小山氏は、単なる設定画作成にとどまらず、作品全体の企画段階から関わり、キャラクターデザイン、世界観設定など多岐にわたるコンセプトデザインを手掛けています。デザインプロセスにおいては、色彩設計、撮影、フォントにも意見を出し、時には設定画修正にも携わるなど、作品への深い関与が特徴です。彼自身、デザイナーの役割は設定画作成だけではないと述べており、常に集団作業であることを念頭に、関係者との意見調整を重視しています。

影響と人間関係

永野護氏やアメリカンコミックスからの強い影響を公言しており、特にアメリカンコミックスへの造詣の深さは『HEROMAN』への参加に繋がっています。また、多くの著名クリエイターとの交流も深く、吉田健一氏からは『フォー・ザ・バレル』での才能を高く評価され、『交響詩篇エウレカセブン』への参加へと繋がりました。貞本義行氏にはアシスタント応募時には落選したものの、その後仕事のオファーを受け、アニメーションの世界に本格的に足を踏み入れました。鶴巻和哉氏からはアニメーションにおけるカラーリング、立体把握、メカデザインなど多くのことを学びました。他にも、今石洋之氏、若林広海氏らと共に「GEEKBOAT」というクリエイター集団を結成するなど、幅広いネットワークを持っています。

代表作品

小山氏の代表的な参加作品として、『フォー・ザ・バレル』『トップをねらえ2!』『交響詩篇エウレカセブン』『HEROMAN』『パンティ&ストッキングwithガーターベルト』『STAR DRIVER 輝きのタクト』『ガンダム Gのレコンギスタ』『ベイマックス』『キルラキル』『シン・エヴァンゲリオン劇場版𝄇』などが挙げられます。これらの作品において、彼はキャラクターデザイン、メカニックデザイン、アートディレクション、コンセプトデザインなど、多様な役割を担い、その独特のセンスと高い技術力で作品の世界観を大きく彩っています。また、『日本アニメ(ーター)見本市』では複数の作品で重要な役割を担っています。

まとめ

小山重人氏は、多様な才能と幅広い人脈を活かし、アニメーション、ゲーム、映画など、様々な分野で活躍する稀有なクリエイターです。その独創的なデザインセンスと、作品に対する真摯な姿勢は、多くのクリエイターに影響を与え続け、これからも更なる活躍が期待されます。彼の今後の活動から目が離せません。

もう一度検索