コラ型フリゲート

コラ型フリゲート

コラ型フリゲート（英語: Kola class frigate）は、ソビエト海軍が運用していた警備艦の艦級です。NATOコードネームの「コラ型」は、ソ連海軍においては42型警備艦（СКР проекта 42）として知られています。

概要

この艦級は、前の29型警備艦の改良型であり、艦体を大型化した上で、より強力な兵装を搭載しています。また、ドイツ海軍から接収したT22型水雷艇技術も取り入れられており、設計はレニングラードにある第32中央設計局により、1947年から1949年にかけて行われました。これにより、コラ型は高い戦闘能力を持つ艦艇として実現されたのです。

船体構造

コラ型フリゲートの船体は、11の水密区画に分けられており、艦の抗堪性（浸水に対する耐久性）を確保しています。特に機関室はシフト配置が採用されており、遭遇する可能性のある脅威からの耐性を向上させています。

兵装

主兵装としてB-34USM 100mmの単装両用砲が採用されており、艦の前後に各2基ずつ配置されています。この大型の砲は、多様な攻撃に対応できる性能を備えています。より防空を重視した設計になっているため、W-11M 37mm連装機関砲と25mm連装機関砲が各2基ずつ搭載されています。

これらの兵装は、従来の艦隊任務のみならず、航空機や小型艦艇に対する防御も可能にするためのものであり、これによってコラ型フリゲートは多様な作戦に対応できる能力を持っています。

建造と配備

コラ型フリゲートの建造は当初、大量整備が計画されていましたが、艦体のサイズが大きくなることでコストが増大することが問題視され、結局建造は8隻に制限されました。その後、配備に関してはよりコストを抑えた廉価型のリガ型フリゲートへと移行されました。これまでに建造された8隻すべてはカリーニングラードの第620造船所で製造されました。

コラ型フリゲートは、ソビエト海軍の要塞的な防御戦力として重要な役割を果たしていましたが、艦体の大型化とコストの問題から、長期的な運用は難しい一面も持ち合わせていました。搭載された先進的な技術は後の警備艦設計にも影響を与え、ソビエト海軍の艦艇発展の一環として評価されています。

参考文献

• - Robert Gardiner, Stephen Chumbley (1996). Conway's All The World's Fighting Ships 1947-1995. Naval Institute Press. ISBN 1557501327
• - www.navycollection.narod.ru. “Военно-Морская Коллекциа” (ロシア語). 2010年8月27日閲覧。

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