コロンナ広場

コロンナ広場（Piazza Colonna）は、イタリアの首都ローマの歴史地区、コロンナ地区の中心に位置する広場です。その名前は、広場の中央にそびえ立つマルクス・アウレリウスの記念柱に由来します。この円柱は、193年に建てられた大理石製で、頂上には1589年にシクストゥス5世によって設置された聖パウロのブロンズ像が飾られています。

広場の形状は長方形で、周囲は歴史的な建造物に囲まれています。北側には、かつてオーストリア＝ハンガリー帝国大使館として使用されていたキージ宮殿があります。現在はイタリア政府の庁舎として利用されています。東側には、1922年に建設されたショッピングアーケード、ガッレリア・アルベルト・ソルディ（旧ガッレリア・コロンナ）が位置しています。このアーケードは、2003年に名称変更されました。広場の南側には、旧ローマ郵便局のフェラオーリ宮殿と、サンチ・バルトロメオ・エド・アレッサンドロ・デイ・ベルガマスチ教会があります。西側には、古代の円柱が組み込まれたコロネードを持つウェデキント宮殿があります。

コロンナ広場は、古代からモニュメントが設置されてきた場所です。かつてウェデキント宮殿がある場所には、マルクス・アウレリウスの神殿が建てられていました。広場には噴水も設置されており、1577年にグレゴリウス13世の命により、ジャコモ・デッラ・ポルタがロッコ・デ・ロッシの協力を得て制作しました。1830年に修復され、アキレ・ストッチによって制作された2頭のイルカの彫刻がタイルと共に設置されました。中央の彫刻は、より小さなものに置き換えられ、噴水が新たに設けられました。

広場の中心となるマルクス・アウレリウスの記念柱は、ローマ皇帝マルクス・アウレリウスの功績を称えるために建てられました。この円柱は、高さ約30メートルに及び、螺旋状に彫刻が施されています。この彫刻は、マルクス・アウレリウス帝のドナウ川流域での戦いの様子を物語っており、古代ローマの彫刻芸術の傑作として知られています。頂上のブロンズ像は、もともとは皇帝マルクス・アウレリウスの像でしたが、後に聖パウロの像に置き換えられました。

コロンナ広場は、歴史的な建造物とモニュメントが融合した場所であり、ローマを訪れる観光客にとって必見のスポットとなっています。広場を囲む建物群は、ローマの歴史を物語っており、噴水や彫刻が広場の雰囲気をさらに豊かにしています。また、周辺にはカフェやレストランも多く、観光の合間に休憩することも可能です。

この広場は、ローマの歴史と文化を感じることができる重要な場所であり、常に多くの人々で賑わっています。広場を散策することで、古代ローマの栄華と歴史の変遷を肌で感じることができるでしょう。

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