コロネード

コロネードとは

コロネード（colonnade）または列柱は、古代建築における重要な要素であり、エンタブラチュアでつながれた柱の連続を指します。この構造は、しばしば壮大な入口や広場を形成し、視覚的な美しさや機能的な役割を果たします。著名な例としては、ローマのサン・ピエトロ大[[聖堂]]のファサードにベルニーニによって作られた楕円形のコロネードが挙げられます。これにより広場の空間が整えられ、訪れる人々に対して壮観な印象を与えます。

コロネードは、単一列の柱が並んでいる場合には「screen」とも呼ばれます。また、建物の正面に位置し、入口をカバーする形である場合は「ポルチコ」と称され、屋根のない中庭を形成する場合は「ペリスタイル」に分類されます。ポルチコの構造は、ローマのパンテオンや古代ギリシャの柱廊のように、複数列の柱で構成されていることもあります。

典型的なコロネードは、一対または複数対の柱によって構成されますが、「周柱式」の建築物の周囲に配置された柱もコロネードと呼ばれます。一般的に、古代寺院の正面に配置される柱の数は最大で8本とされ、これが超過する場合にのみコロネードとして認識されることが多いです。また、コロネードとはなるためには、柱の高さの2倍以上の幅を持つことが求められるとの見解も存在します。

例えば、大英博物館のポルチコは、その建物の正面に長く伸びており、典型的なコロネードの一例です。また、アメリカにもコロネードを採用した競技場がいくつかあり、その中にはボストンのハーバード・スタジアムがあります。このスタジアムは馬蹄形のデザインに沿ってコロネードが配置されています。他にも、シカゴのソルジャー・フィールドには、2004年の改修前まで両側に2列のコロネードが存在しました。イリノイ大学のメモリアル・スタジアムやバージニア大学の旧アメフトスタジアム、ランベスフィールドもそれぞれのファサードにコロネードを持っています。

さらに、Emporisによると、アメリカで最大のコロネードはオールバニに位置するニューヨーク州教育局の建物で、そこには36本のコリント式の柱が整然と並んでいます。コロネードは、古代から現代にかけても建築においてその美しさや機能性から重要な位置を占めており、歴史や文化をより深く理解する手助けとなるでしょう。

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