コンセプシオン地震

1751年5月25日、チリのファン・フェルナンデス諸島沖で発生した巨大地震は、マグニチュード8.5と推定され、チリ沿岸部に甚大な被害をもたらしました。この地震は「チリ・コンセプシオン地震」と呼ばれています。

地震の規模は非常に大きく、その影響はチリ国内に留まらず、太平洋を挟んで遠く離れた日本でも確認されています。

地震による被害

チリでは、コンセプシオンをはじめとする沿岸都市が地震と津波によって壊滅的な被害を受けました。ファン・フェルナンデス諸島では、町が津波によって大きな被害を受け、多くの船が沈没しました。

日本では、陸奥国（現在の岩手県）大槌において、津波により民家や田畑が浸水するなどの被害が発生した記録が残っています。

チリにおける地震の脅威

チリは、過去から巨大地震が頻発する地域として知られており、100〜150年周期でマグニチュード8.0を超える地震が発生しています。この1751年の地震も、その一つと考えられています。

チリは海岸沿いに多くの都市が発達しており、地震や津波による被害を受けやすい地形です。そのため、政府は様々な対策を講じています。

1960年には、マグニチュード9.5という記録的なチリ地震が発生し、バルディビアやプエルトモントでは、震度階級XやX-XIという激しい揺れが観測されました。この地震を契機に、チリ政府は地震対策を強化し、1960年代から耐震性に優れた建築基準を導入しました。建築基準は1972年に改正され、さらに厳格化されました。

また、2005年には、P波を検知して地震情報を迅速に伝える早期警報システムの開発に着手し、2012年に導入しました。これにより、国民が地震発生時に迅速に避難することが可能になりました。さらに、教育分野では地震学や防災に関する知識を子供たちに教えるなど、地震に対する国民の意識を高める政策も実施しています。

関連科目

超巨大地震
チリ地震 (1960年)|チリ地震_(1960年)
巨大地震
カスケード地震
東北地方太平洋沖地震

参考文献

チリの地震対策：世界最大級の地震を乗り越えて｜白滝 裕一郎 (note.com)

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