コンセール・マロニエ21

コンセール・マロニエ21

「コンセール・マロニエ21」は、日本のクラシック音楽界を担う若き才能を発掘し、育成することを目指す音楽コンクールです。公益財団法人とちぎ未来づくり財団によって主催され、1996年の創設以来、多くの有望な新進演奏家たちに演奏発表の機会を提供し、その後の活躍を力強く後押ししてきました。このコンクールは、21世紀に向けて飛躍する才能を支援し、日本の音楽文化のさらなる振興と発展に貢献することを目的としています。栃木県や栃木県教育委員会のほか、複数の新聞社や放送局もこの取り組みを後援しています。

参加部門

コンクールは幅広い分野を対象としており、以下の5つの主要部門が設けられています。

ピアノ部門
木管楽器部門：フルート、オーボエ、クラリネット、ファゴットが対象です。
金管楽器部門：ホルン、トランペット、トロンボーン、チューバが対象です。
弦楽器部門：ヴァイオリン、ヴィオラ、チェロ、コントラバスが対象です。
声楽部門

これらの部門において、将来性豊かな演奏家たちが技を競い合います。

審査プロセス

コンクールの審査は厳格な三段階を経て行われます。

1. 第一次審査：録音資料による審査です。
2. 第二次審査：オーディション形式での審査です。
3. 本選：演奏会形式で行われる最終審査です。

このプロセスを経て、各部門の優れた演奏家たちが選出され、栄誉ある賞が贈られます。

名称の由来

「コンセール・マロニエ21」という名称は、栃木県の県木である「とちの木」、すなわちマロニエの木陰で開かれる演奏会をイメージして名付けられました。新緑の下で響く美しい音楽のように、瑞々しい才能が花開く舞台となることを願う気持ちが込められています。

過去の入賞者たち（一部抜粋）

コンセール・マロニエ21からは、これまでに数多くの才能ある音楽家たちが輩出されています。以下に、創設初期の入賞者の一部をご紹介します。

第1回

弦楽器部門
最優秀賞：金子鈴太郎（Vc）
優秀賞：齋藤咲恵（Vn）
入選：森琢也（Vn）、清水友紀（Vn）、有働比呂未（Va）、宮地晴彦（Vc）
声楽部門
優秀賞：大貫裕子（S）
入選：宮下千佐子（S）、笠原朋子（Ms）、城守香（Ms）、長慶太（B）

第2回

ピアノ部門
最優秀賞：鈴木晶子
優秀賞：武井美樹
入選：来海友美、旭爪裕美子、玉野井美都子、羽石道代
木管部門
最優秀賞：東田夏織（Fl）
優秀賞：堅物理嘉（Fl）
入選：高木尚子（Fl）、大友幸太郎（Cl）、丹羽綾子（Cl）、仲原綾子（Fg）

第3回

弦楽器部門
最優秀賞：矢野玲子（Vn）
優秀賞：松山冴花（Vn）
審査員賞：山本彩子
入選：廣瀬麻名（Vn）、長坂香里（Va）、小糸恭子（Vc）、関根優子（Vc）
声楽部門
最優秀賞：尾崎比佐子（S）
優秀賞：津山恵（S）
審査員賞：萩原潤（B）
入選：菊地美奈（S）、峯島望美（S）、吉田美保（S）、城守香（Ms）、ボルコフ（B）

第4回以降も、このコンクールからは多くの優秀な音楽家たちが各部門で受賞し、国内外で活躍するきっかけを掴んでいます。コンセール・マロニエ21は、若手音楽家にとって重要なキャリアの一歩となる機会を提供し続け、日本の音楽界の活性化に寄与しています。

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