コンチェルト (企業)

株式会社コンチェルトは、東京都豊島区に本社を構えるアミューズメント企業です。主力事業として、パチンコチェーン「コンサートホール（CONCERT HALL）」の運営、そして「ザ・プライム（THE PRIME）」をはじめとする商業ビルの賃貸事業を展開しています。クレディセゾンの連結子会社という位置づけです。

コンチェルトの沿革

コンチェルトの母体は、1991年にクレディセゾンが設立したコンサルティング会社、株式会社ノア企画に遡ります。ノア企画はその後、西武百貨店系の旅行会社であった株式会社ヴィーヴルを買収し、社名をヴィーヴルに変更しました。

ヴィーヴルは、パチンコチェーンへと事業を拡大し、アミューズメント企業としての地位を確立していきます。セゾングループの事業再編に伴い、旅行事業を株式会社パシフィックツアーシステムズ（現・PTS。JTB系）へ統合する方針が決定。ヴィーヴルの旅行部門はユナイテッド航空系のユナイテッドバケーションへ譲渡されました。

当時、パチンコ業界はイメージアップを図り、流通系や電鉄系など様々な企業が参入する活況を呈していました。クレディセゾンもその流れに乗り、パチンコ事業に参入したと考えられます。クレディセゾンは1980年に小売部門から撤退しており、所有していた旧緑屋の店舗ビルを、東京青山で会員制クラブを運営していた株式会社ヘルスパークに管理させていました。

2008年、ヴィーヴルとヘルスパークは、資産管理や経理処理の効率化を目指し経営統合。株式会社コンチェルトへと社名変更し、現在に至ります。

アミューズメント運営事業

コンチェルトは、「コンサートホール営業部」として、アミューズメント施設運営事業を展開しています。店舗は、東京、埼玉・千葉、北関東、新潟、東北に計25店舗を構えています。第一号店は、旧緑屋成増店（東京都板橋区）でした。調布店は、旧緑屋である調布パルコの隣に1994年に出店。2014年1月から2015年12月にかけては、周辺の再開発のため一時休業していました。新潟店もかつては旧緑屋でしたが、現在は撤退しています。

不動産賃貸事業

コンチェルトは、「プライム営業部」として、不動産賃貸事業も展開しています。「ザ・プライム（THE PRIME）」などの商業ビル賃貸をコア事業としています。

これらのビルのうち6軒は、旧緑屋の店舗を転用したものです。地域特性を考慮した企画・運営を行っているため、「プライム」という名称がついていても、店舗ごとに全く異なる印象を与えます。特徴として、一部の店舗にはクレディセゾンのATMや『SAISON CARD』ロゴのネオンサインが設置されていることが挙げられます。

かつて緑屋だったプライム店舗の例を以下に示します。

渋谷プライム: 旧緑屋渋谷店。コンサートホールが入居していた時期もありましたが、現在はユニクロや飲食店などが入居しています。かつてはシネセゾン渋谷がありました。
成増プライム: 旧緑屋成増店。コンサートホールがありましたが閉店。現在は飲食店やインターネットカフェなどが入居しています。
府中プライム: 旧緑屋府中店。無印良品や飲食店などが入居していましたが、府中駅南口市街地再開発事業に伴い閉鎖。跡地は『ルシーニュ・プラウド府中ステーションアリーナ』となっています。
溝の口プライム: ファッション、100円ショップ、飲食店などが入居。
横須賀プライム: パチンコ店、100円ショップ、カフェなどが入居していましたが、横須賀中央駅前の再開発に伴い閉館しました。
藤沢プライム: 旧緑屋最後期の物件。全館飲食店のテナントビル「クッチーネ」を経て「プライム」へ改称。銀座アスターは緑屋時代から入居しています。
* 勝田台プライム: 旧みずほ銀行勝田台駅前出張所。コンサートホールや飲食店が入居しています。

コンチェルトは、アミューズメント事業と不動産事業を両輪として、事業を展開しています。

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