コンチョ (アリゾナ州)

コンチョ (Concho)

コンチョは、アメリカ合衆国アリゾナ州アパッチ郡に位置する非法人地域であり、国勢調査指定地域 (Census-designated place, CDP) です。具体的には、アリゾナ州セント・ジョンズから西に約14マイル（約23キロメートル）の距離にあり、アリゾナ州道61号線が通る場所にあります。2010年の国勢調査によると、コンチョの人口は38人と少数ですが、ここには独自の歴史と文化があります。この地域の郵便番号は85924で、アメリカ合衆国郵便公社によるコンチョ郵便局が、州道61号線沿いに運営されています。

歴史

コンチョは、1860年代後半にメキシコ人の居住地として形成され始めました。1879年には、モルモン教の信者であるウィリアム・J・フレイクが率いる集団がこの地にやってきました。フレイクとベイトマン・H・ウィルヘルムは、モルモン教の指導者エラスタス・スノウの指示に基づき、ホセ・フランシスコ・チャベスから土地を購入しました。その結果、モルモン教徒の集落が形成され、当初は「エラスタス」と名付けられましたが、1890年にメキシコ系住民の集落名に改称され、現在の「コンチョ」となりました。

「コンチョ」という名称の由来は、スペイン語で「貝」を意味する「コンチャ（concha）」に関連していると考えられています。これは、近くのコンチャ・クリークに貝が見られたことから起きた名前だと言われています。かつてこの地は、アリゾナ州北東部における重要な金融の中心地であり、多くの人々が住んでいました。しかし、長い年月が経つにつれて、特に第二次世界大戦の影響で人々が移住し、今では小さな集落として知られるようになりました。

現在、コンチョは「オールド・コンチョ」とも呼ばれることがあり、豊富な伝統を持つ場所として大切にされています。地域住民は、年に一度行われる聖ラファエロ祭/サン・ラファエル・フィエスタを祝います。この祭りでは、住民やその親族が集まり、かつての賑わいを再現し、交流を深める機会となっています。また、コンチョではメモリアルデイ（戦没将兵追悼記念日）もパレードやピクニックを通じて祝われる伝統があります。

教育

コンチョには、教育機関としてコンチョ小学校（Concho Elementary School）が存在し、コンチョ小学校区によって運営されています。また、コンチョ公共図書館もアパッチ郡図書館区によって管理されており、地域住民に知識や情報の提供を行っています。

このように、コンチョは歴史的な背景を持ちながらも、現代の生活が営まれる小さな地域であり、伝統や文化を大切にするコミュニティが存在する場所なのです。

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