コンデンシングボイラー

コンデンシングボイラーとは

コンデンシングボイラーは、従来の燃焼式給湯器に比べて熱効率を大幅に向上させた給湯器です。別名、潜熱回収型給湯器とも呼ばれます。

仕組み

従来の給湯器では、燃料を燃焼させた際に発生する高温の排気ガスをそのまま排出していました。しかし、コンデンシングボイラーでは、この排気ガスを二次熱交換器に通し、排気ガス中の水分を凝縮させることで、通常は捨てられていた潜熱を回収します。この潜熱を回収することで、熱効率を大幅に向上させています。

具体的には、従来の給湯器では熱効率が約80%程度でしたが、コンデンシングボイラーでは約95%程度まで向上しています。

メリット

コンデンシングボイラーの導入には、以下のようなメリットがあります。

燃料費の削減: 熱効率が向上することで、燃料の消費量を削減できます。
CO2排出量の削減: 燃料消費量の削減に伴い、CO2排出量も削減できます。
環境負荷の低減: 燃料資源の節約とCO2排出量の削減により、地球温暖化防止に貢献できます。

排水問題

コンデンシングボイラーは、排気ガス中の水分を凝縮させるため、凝縮水（ドレン水）が発生します。このドレン水には、排気ガスに含まれる窒素酸化物や硫黄酸化物などが溶け込んでいるため、酸性を示します。そのため、コンデンシングボイラーの設置には、ドレン水を中和する装置が必要となります。

しかし、集合住宅などでは排水配管の敷設が困難な場合があります。そのような場合には、浴槽の排水後に中和した排水を追い焚き配管に流すことで排出する機能を持つ機種も開発されています。

国土交通省は2012年3月に「潜熱回収型ガス給湯器等ドレン排水の取扱いについて」というガイドラインを策定し、一定の条件下でコンデンシングボイラーのドレン水を雨水と同様に扱えるという見解を示しました。

愛称

都市ガスやLPガスを燃料とするコンデンシングボイラーは、「エコジョーズ」という愛称で呼ばれています。また、石油を燃料とするものは「エコフィール」と呼ばれています。

エコジョーズの主なメーカー

ノーリツ
リンナイ
パーパス
パロマ
大阪ガス
ハウステック
ガスター
タカラスタンダード
長府製作所

エコフィールの主なメーカー

ノーリツ
長府製作所
コロナ
タカラスタンダード
長府工産
サンポット

まとめ

コンデンシングボイラーは、高効率で環境に優しい給湯器です。導入に際しては、初期費用や排水処理の問題などを考慮する必要がありますが、長期的に見ると燃料費の削減や環境負荷の低減に貢献できます。エコジョーズやエコフィールといった愛称で親しまれており、各メーカーから様々な機種が販売されています。

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