コンドポガ

コンドポガは、ロシア連邦カレリア共和国に位置する都市で、オネガ湖の北西、コンドポジスカヤ湾の奥深くに位置しています。スナ川がオネガ湖に流れ込む河口に開けており、カレリアの首都ペトロザヴォーツクから北へ約54kmの距離にあります。

この都市は、モスクワとムルマンスクを結ぶ鉄道が通る交通の要所であり、周辺には広大な森林が広がっています。その森林資源を背景に、東ヨーロッパでも有数の規模を誇るパルプ工場や製紙工場、建材工場などが立地しており、地域経済を支える重要な産業となっています。また、医科大学も存在し、教育機関としての側面も持っています。

2002年の国勢調査によると、コンドポガの人口は約3万4863人です。

歴史

コンドポガは、1495年の記録に初めて登場する古い町です。1774年には木造の生神女就寝大聖堂が建設され、ロシアの木造建築を代表する建造物として知られています。この大聖堂は、高さ42mに達する尖塔状の屋根が特徴的で、その美しい姿は多くの人々を魅了しています。

カフカス人とロシア人の対立

2006年8月29日から30日にかけて、コンドポガでは民族間の対立を背景とした痛ましい事件が発生しました。アゼルバイジャン人が経営するレストランで、チェチェン人の従業員とロシア人の客との間で衝突が起こり、ロシア人2人が死亡、数人が重傷を負うという事件が発生しました。これに激昂したロシア人の若者たちは、9月1日から2日にかけて暴動を起こし、内務省特殊部隊との衝突に発展しました。暴徒たちは、事件の舞台となったレストランをはじめ、カフカス系住民が経営する店を破壊しました。

9月2日には大規模な集会が開かれ、モスクワから不法移民反対運動家などのロシア民族主義者も駆けつけました。集会では、カフカス出身の住民、特にチェチェン人を町から追放するよう求める要望書が市に提出されました。この暴動を受け、市内のカフカス系住民は身の危険を感じて街を逃れる事態となりました。この事件は、ロシアにおける民族間の緊張を浮き彫りにする出来事として、国内外で大きく報道されました。

その他

コンドポガの公式サイトでは、英語、ロシア語、フィンランド語で情報が提供されています。

BBCの報道によると、この街では人種差別による暴力事件が発生しています。また、コンドポガの都市フォーラムでは、紛争に関する直接的な議論がロシア語で行われています。

コンドポガは、歴史と自然、そして民族間の複雑な問題を抱える都市として、その存在感を際立たせています。

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