ペトロザヴォーツク

ペトロザヴォーツク

ペトロザヴォーツク（Петрозаводск, Petrozavodsk）はロシア連邦カレリア共和国の首都で、オネガ湖のほとりに位置する都市です。2021年のデータによれば、その人口は約23万人で、地域の中心的な役割を果たしています。

歴史

この都市の設立は1703年に遡ります。大北方戦争の最中、バルト艦隊のための鋳鉄工場を求めるピョートル大帝の指示を受け、メンシコフ公によって工場と集落がここに創設されました。初めはシュイスキー・ザヴォードと呼ばれていましたが、10年後にピョートル大帝の名に由来してペトロフスキー・ザヴォードと改称され、現在の地名につながるそうです。1717年にはこの集落が人口3,500人を抱え、カレリア最大の町となりました。この時期には木造の要塞や屋根付きの市場、小さな宮殿なども存在し、地域の重要な拠点となっていました。

18世紀後半には、再建された木造聖堂や創建当時のイコノスタシスが街のシンボルとして存在していたものの、ロシア革命後の1924年に火災で焼失してしまいました。ピョートル大帝の死後、工場と町は衰退しましたが、その後エカチェリーナ2世の統治下で1773年に新たな鋳鉄工場が設立され、オスマン帝国との戦争で大砲を供給しました。この結果、都市は順調に成長し、1777年にはエカチェリーナ2世の改革によりペトロフスカヤ・スロボダは正式に都市として登録され、ペトロザヴォーツクと改名されました。

1941年から1944年にかけてはフィンランド領となり、その間に「アーニスリンナ」という名で呼ばれることもありましたが、正式な名称は戦後再びペトロザヴォーツクに戻りました。

経済

ペトロザヴォーツクは木材加工、水産業、造船業が盛んな経済圏です。交通面では、サンクトペテルブルクやムルマンスクと鉄道で結ばれており、地域の物流の重要な中継地点となっています。また、市内にはトロリーバスも運行されており、住民の生活を支えています。

文化

この都市には、円形広場やアレクサンドル・ネフスキー聖堂などの新古典主義建築が残っており、18世紀後半の建築様式の好例として知られています。文化的な側面でも豊かで、1933年に創立されたカレリア交響楽団や、カレリア図書館、フィンランド語ドラマ劇場、オットー・クーシネン大学などがあります。また、1871年に設立された美術館やロシア科学アカデミーの支部も地域の文化に貢献しています。

友好都市

ペトロザヴォーツクは複数の友好都市を持つ国際的な都市でもあります。ドイツのノイシュトレーリッツやノイブランデンブルク、テュービンゲン、フィンランドのヨエンスーとヴァルカウス、フランスのラ・ロシェル、スウェーデンのウメオ、アメリカ合衆国のダルース（ミネソタ州）などとの友好関係が築かれています。これらの関係は、地域の国際交流を促進し多様な文化が共存するための基盤となっています。

ペトロザヴォーツクは、その歴史的背景や文化的資源の豊かさから、興味深い観光地となっています。

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