コンドラチイ・ルイレーエフ

コンドラチイ・フョードロヴィッチ・ルイレーエフ（1795年9月29日 - 1826年7月25日）は、帝政ロシアの詩人であり、革命家として知られています。彼は、いわゆるデカブリスト（十二月党）の指導者の一人であり、1825年に起きたデカブリストの乱の首謀者として処刑されました。

生涯

1795年、サンクトペテルブルク近郊のバトヴォで、中小貴族の家に生まれたルイレーエフは、1801年にサンクトペテルブルクの陸軍幼年学校に入学し、その後、士官学校（第一軍事学校）で学びました。1814年に学業を終え、1812年のロシア戦役に従軍します。1818年に軍を退役した後、1821年にサンクトペテルブルク刑事裁判所判事補に就任し、1824年からは露米会社に勤務しました。

1820年には、風刺頌「ミニオンに」を発表しました。この作品は、皇帝アレクサンドル1世の寵臣であり、国政を壟断していたアレクセイ・アラクチェエフを痛烈に批判したものでした。この作品を通じて、ルイレーエフの政治的立場と批判精神が明確に示されました。1821年には、当時ペテルブルクで最も著名な文学者たちの集まりであった「自由ロシア文学愛好家協会」に入会し、文学活動を本格化させます。また、1823年から1825年にかけて、アレクサンドル・アレクサンドロヴィッチ・ベストゥージェフとともに、年鑑「北極星」を出版しました。この年鑑は、当時のロシア文学において重要な役割を果たし、ルイレーエフの文学的才能を広く知らしめることとなりました。

革命運動への関与

1823年、ルイレーエフは青年将校たちの秘密結社である「北方結社」に入会します。当初、北方結社は穏健な立憲制導入を目指していましたが、ルイレーエフやベストゥージェフらの影響により、共和制を志向するようになり、急進化していきました。この変化は、ルイレーエフの強い革命思想を示唆しています。

1825年12月14日（ユリウス暦）、デカブリストの乱が勃発します。しかし、反乱は失敗に終わり、ルイレーエフは皇帝弑逆の容疑で逮捕されました。軍事法廷では、パーヴェル・ペステリ、ピョートル・カホフスキー、セルゲイ・ムラヴィヨフ＝アポストル、ミハイル・ベストゥージェフ＝リューミンと共に、反乱の首謀者とみなされ、当初は四つ裂き刑を宣告されます。しかし、後に刑は絞首刑に変更され、1826年7月25日にペトロパヴロフスク要塞で刑が執行されました。彼の遺体は、ペテルブルクのコロデイ島に秘密裏に埋葬されました。ルイレーエフの処刑は、彼の革命への情熱と、当時のロシアにおける政治的抑圧を象徴する出来事として、歴史に深く刻まれました。

参考文献

草鹿外吉『ジュニア版 世界の詩人 ロシア・ソビエト』 さ・え・ら書房、1972年。

関連項目

著名な[決闘]]の一覧: [List of famous duels

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