コンバット・ゾーン・レスリング

コンバット・ゾーン・レスリング（CZW）とは

コンバット・ゾーン・レスリング（Combat Zone Wrestling、略称：CZW）は、アメリカ合衆国ペンシルベニア州フィラデルフィアを拠点とするプロレス団体です。1999年の設立以来、デスマッチを主体とした過激な試合形式で、インディープロレス界に独自の地位を築いています。

特徴：究極のハードコア

CZWの最大の特徴は、その過激な試合内容です。ガラス、蛍光灯、画鋲といった一般的な凶器に加え、工業用ホチキスや芝刈り機（ウィードワッカー）など、他に類を見ない凶器の使用も厭いません。「ウルトラバイオレント（Ultraviolent）」をスローガンに掲げ、観客を熱狂させる激しい試合を展開しています。

歴史：養成学校から過激プロレス団体へ

CZWは元々、ジョン・ザンディグによって運営されていたプロレスラー養成学校「コンバット・レスリング・スクール」でした。麻薬撲滅キャンペーンの関係者からの依頼を受け、チャリティーとしてプロレス興行を開催したことがきっかけで、プロレス団体としての道を歩み始めます。

ニック・ゲージ、ジャスティス・ペイン、ロボ、リック・ブレードといった選手が初期の看板スターとなり、団体を牽引しました。2000年には日本の大日本プロレスとの業務提携を結び、「CZW軍」として大日本プロレスに参戦し、日本のファンにもその名を知られるようになります。しかし、2001年には提携を解消しています。

2004年には「CZW殿堂」を制定し、団体の歴史に貢献した人物を称えています。近年では、過激な試合形式に対する規制が厳しくなったため、「UVU（ウルトラ・バイオレント・アンダーグラウンド）」と称した無観客試合も行っています。また、クルーザー級選手の育成にも力を入れており、TNA（現インパクト・レスリング）のXディビジョンに匹敵する独創的な試合も数多く生まれています。CZWを足がかりに、ROHなどのインディー団体で活躍する選手も少なくありません。

2009年、創設者のジョン・ザンディグからDJハイドがCZWの所有者を引き継ぎました。2011年には、大日本プロレス、ドイツのwXwとのライセンス契約を発表し、国際的な連携を強化しています。

主な興行

トーナメント・オブ・デス： 毎年夏に開催されるデスマッチトーナメント。過激な凶器の使用や変則的なルールが特徴。
ベスト・オブ・ザ・ベスト： クルーザー級の選手によるトーナメント。デスマッチ要素は一切なく、純粋な技術を競い合う。
ケージ・オブ・デス： 毎年冬に行われるメインイベント。リングを金網で囲み、様々な凶器が持ち込まれる。試合形式や凶器の設定は毎年異なり、観客を飽きさせない工夫が凝らされている。

主要タイトル

CZW世界ヘビー級王座
CZW世界タッグ王座
CZWワイアードTV王座

過去にはCZW世界ジュニアヘビー級王座、CZWアイアンマン王座、CZWデスマッチ王座、CZWウルトラバイオレントアンダーグラウンド王座なども存在しました。

所属選手（一部）

CZWには、数多くの個性的な選手が所属しています。以下に代表的な選手を挙げます。

ARフォックス
DJハイド
MASADA
アダム・コール
アレックス・コロン
ダニー・ハボック
* マット・トレモント

これらの選手たちが、CZWの過激な試合を支えています。

CZWは、デスマッチという過激なスタイルを貫きながらも、インディープロレス界に大きな影響を与え続けています。その独自のスタイルは、多くのファンを魅了し、新たなスターを輩出し続けています。

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