コンピュータ・アプライアンス

コンピュータアプライアンスとは

コンピュータアプライアンスとは、特定の用途に特化して設計された情報機器を指します。一般的に、家電機器のように特定の機能に特化しており、その目的のために最適化されている点が特徴です。これらの機器は、フラッシュメモリなどにアプリケーションをファームウェアとして組み込んでおり、容易に別のアプリケーションに入れ替えることは想定されていません。そのため、汎用的なコンピュータのように多様な用途に利用することは難しく、その専門性が高いことが特徴です。

コンピュータアプライアンスは、主に計算以外の情報処理用途に用いられます。例えば、HPC（ハイパフォーマンスコンピューティング）分野で用いられるGRAPEなどの専用計算機は、このカテゴリーには含まれません。

コンピュータアプライアンスの主なカテゴリ

コンピュータアプライアンスは、その用途によって様々なカテゴリに分類できます。以下に主なカテゴリの例を挙げますが、これらのカテゴリは網羅的なものではなく、また、それぞれのカテゴリが重複したり、異なる観点からの分類となっている場合もあります。

• - プラグコンピュータ：小型で、コンセントに直接挿して利用できるタイプのコンピュータアプライアンスです。
• - ストレージアプライアンス：データの保存や管理に特化した機器です。NAS（Network Attached Storage）などが該当します。
• - ネットワークアプライアンス：ネットワーク関連の機能を提供する機器です。汎用ルーター、ファイアウォール、Transport Layer Security（TLS）、メッセージングなどがあります。
• - アンチスパムアプライアンス：スパムメール対策に特化した機器です。
• - 仮想マシンアプライアンス：仮想マシンとして動作するアプライアンスです。
• - セキュリティアプライアンス：セキュリティ関連の機能を提供する機器です。
• - DWHアプライアンス：データウェアハウス（DWH）の構築や運用に特化した機器です。

コンピュータアプライアンスの商品例

以下にコンピュータアプライアンスの商品例をいくつか挙げます。

• - OpenBlocksシリーズ（ぷらっとホーム）：組み込みシステム向けの小型コンピュータシリーズです。
• - Armadilloシリーズ（アットマークテクノ）：同じく組み込みシステム向けの小型コンピュータシリーズです。

これらの製品は、特定用途に特化したハードウェアとソフトウェアを提供し、開発者がそれぞれの目的に合ったシステムを構築するのを助けます。

関連情報

コンピュータアプライアンスに関連する情報として、以下の用語や情報源が挙げられます。

• - 情報機器（インフォメーション・アプライアンス）：情報処理を目的とした機器全般を指します。コンピュータアプライアンスもこのカテゴリーに含まれます。
• - 家電機器（ホームアプライアンス）：家庭で利用される電気機器全般を指します。コンピュータアプライアンスの概念と関連づけて理解するとわかりやすいでしょう。
• - 携帯情報端末：スマートフォンやタブレットなど、携帯可能な情報端末を指します。コンピュータアプライアンスとは異なり、汎用的な利用を目的としています。

外部リンク

コンピュータアプライアンスに関するより詳しい情報については、以下の外部リンクを参照してください。

• - ARC Advisory Group Comments on Enterprise Appliance Transaction Modules
• - Computing Appliances - The Monash Report, Dec 2006

これらの情報源を通じて、コンピュータアプライアンスの最新動向や技術的な詳細についてより深く理解することができます。

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