コンボイ (映画)

映画『コンボイ』について

『コンボイ』は、1978年にアメリカとイギリスで制作されたアクション映画で、サム・ペキンパーが監督を務めました。この映画は、1975年にC・W・マッコールによって作詞された同名のカントリー・ウエスタンソングに基づいており、主演にはクリス・クリストファーソンが起用されています。また、第二監督には同監督の作品で多くのファンに知られるジェームズ・コバーンが名を連ねています。

概要と影響

この映画は、大型トラック運転手の生活や仲間意識をテーマとしており、特に「コンボイ」という言葉の知名度を日本国内でも一気に高めました。映画に登場する「コンボイ」は、護送船団を意味する本来の定義から転じて、複数のトラックが連なって走る様子を表しています。日本公開時には、主題歌とは異なる「コンボイのテーマ」というインストゥルメンタルが制作され、30万枚を超えるシングルが販売されました。この曲は、作曲・編曲を松任谷正隆が手掛け、多くの有名ミュージシャンが参加しています。

あらすじ

主人公のラバー・ダックがタンクトレーラーを牽引し、アリゾナ州の荒野を走行しているとき、彼の前を女性カメラマンのメリッサが乗るジャガーが追い越します。その後、仲間のトラック運転手、ピッグ・ペンとスパイダー・マイクと合流し、トラックの集団を形成します。しかし、その通信を傍受していた悪徳保安官ライルは、彼らを罠にかけてスピード違反で取り締まろうとしました。

ラバー・ダックたちは一旦これを認め、ドライブインに立ち寄ります。しかし、ドライブイン内で無線を使った対抗行動を取り、ライルを挑発する場面が展開。その結果、保安官たちとの白熱した乱闘が始まり、周囲の店舗が壊れるほどの騒動に発展します。この混乱を経て、ラバー・ダックたちはライルたちを拘束しますが、その後の厳しい事態を避けるためにメキシコへ向けて逃げることを決意します。

彼らの逃亡を車載のCB無線で傍受した多くのトラック仲間が次々と合流し、巨大な「コンボイ」を形成します。タッグを組んだ仲間たちによる壮大なカーアクションや、逃亡し続ける中での市民たちの支持、さらにはトラック運転手たちの友情が描かれます。さらに、ラバー・ダックがメリッサと共に過ごす中で芽生えるロマンスも物語の重要な要素です。

登場人物

ラバー・ダック（演 - クリス・クリストファーソン）

主人公であり、コンボイのリーダー。豪快な性格ながらも仲間を大切にする寡黙な男です。

メリッサ（演 - アリ・マッグロー）

女性フリーカメラマンで、ラバー・ダックの旅を手助けしつつ、彼に惹かれていくヒロイン。

ピッグ・ペン（演 - バート・ヤング）

トラック運転手のサブリーダーで、豚を輸送しています。

スパイダー・マイク（演 - フランクリン・アジャイ）

トレーラー運転手で、特異な技術を持つ人物です。

悪徳保安官ライル・ウォーレス（演 - アーネスト・ボーグナイン）

ラバー・ダックの敵として、執拗に彼らを追い詰めます。

結論

『コンボイ』は、トラック運転手を描いたストーリーでありながら、友情、対立、恋愛など様々な要素が絡み合う作品です。アクション映画としての魅力だけでなく、キャラクター間の感情的な関係性も楽しませてくれる一作です。その影響は今もなお、多くのファンに愛され続けています。

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