コンラート (テューリンゲン公)

大コンラート（Konrad der Ältere, ? - 906年2月27日）は、コンラディン家出身のフランク貴族であり、テューリンゲン公を短期間務めました。父はラーンガウ伯ウード、母は古ヴェルフ家出身のユーディト。彼はラーンガウ伯（886年 - 906年）、ヘッセンガウ伯（897年 - 906年）、ゴッツフェルトガウ伯（903年 - 906年）、ヴェッテラウ伯（905年 - 906年）、ヴォルムスガウ伯（906年）を歴任し、ヘッセン地域の統合に大きく貢献しました。彼の築いた基盤は、後のフランケン公領へと発展しました。

生涯

大コンラートは、その初期の経歴において、バーベンベルク家のハインリヒおよびその息子アダルベルトと対立しました。彼の居城はヘッセンのフリッツラーにありました。891年には、東フランク王アルヌルフのミニステリアーレ（官僚）であり、伯爵の地位にありました。892年、アルヌルフ王はバーベンベルク家のポッポ2世をテューリンゲン公から廃し、代わりにコンラートをテューリンゲン公およびソルブ辺境伯に任命しました。しかし、コンラートがテューリンゲン公の地位にあったのはごく短い期間であり、まもなくブルヒャルトが後任となりました。この人事は、コンラディン家を有利にするためのアルヌルフ王の政策の一環と考えられます。しかし、テューリンゲンにおけるコンラートへの支持が十分でなかったか、コンラート自身がテューリンゲンへの留任を望まなかったため、すぐにブルヒャルトに公領が与えられたと考えられています。

880年頃、コンラートはグリスムートと結婚しました。グリスムートは東フランク王アルヌルフの庶子、あるいは以前のテューリンゲン公の親族とされており、この結婚を通じてコンラートはテューリンゲンに対する潜在的な継承権を得たと見られています。

906年、バーベンベルク家との継続的な闘争の中で、コンラートはフリッツラー近郊で戦死しました。彼の遺体はヴァイルブルクの聖マルティン教会に埋葬されました。この戦いには長男のコンラートも参加していました。妃グリスムートは924年4月26日に亡くなり、夫コンラートの隣に埋葬されました。

子女

コンラート（881年 - 918年） - フランケン公（906年 - 911年）、後のドイツ王コンラート1世
エーバーハルト（885年頃 - 939年） - フランケン公（911年 - 939年）
オットー（890年 - 918年） - ラーンガウ伯
娘 - ブルヒャルトと結婚

大コンラートは、その短い生涯の中で、領地の拡大と家の勢力拡大に大きく貢献しました。特に、後のドイツ王コンラート1世を輩出したことは、彼の功績を語る上で欠かせません。

参考文献

Reuter, Timothy. Germany in the Early Middle Ages 800 - 1056. New York: Longman, 1991.
Reuter, Timothy (trans.) The Annals of Fulda. (Manchester Medieval series, Ninth-Century Histories, Volume II.) Manchester: Manchester University Press, 1992.
* Bernhardt, John W. Itinerant Kingship and Royal Monasteries in Early Medieval Germany, c. 936–1075. Cambridge: Cambridge University Press, 1993.

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