コ・デンタル

コ・デンタル（co-dental）は、歯科医療の現場で歯科医師以外の職種を指す和製英語です。英語では「paradental（パラデンタル）」という表現が一般的で、接頭辞「para-」が示すように、歯科医療の周辺分野で働く人々を意味します。しかし、コ・デンタルという言葉には、法的な定義や学術的な分類は存在しません。

一般的に、コ・デンタルは歯科医療におけるコ・メディカル（医療従事者）の一分野として捉えられています。主な職種としては、歯科衛生士と歯科技工士が挙げられます。歯科衛生士は、歯科予防処置や保健指導など、歯科疾患の予防に重点を置いた業務を行います。歯科技工士は、歯科医師の指示に基づき、入れ歯やクラウンなどの歯科補綴物を製作する専門家です。これら二つの職種は、歯科医療における国家資格専門職です。

その他にも、歯科助手、栄養士、言語聴覚士、デンタルアドバイザー、デンタルエステティシャン、歯科材料店スタッフなど、歯科医師と共に歯科医療を支える幅広い職種がコ・デンタルに含まれることがあります。これらの職種は、それぞれ専門的な知識や技術を持ち、歯科医療チームの一員として患者さんの健康をサポートしています。

しかし、コ・デンタルの地位は、歯科医師や他の医療職に比べて低いと見なされる傾向があります。この状況は世界的に見られ、国際歯科連盟（FDI）がコ・デンタル組織の統合を提案した際にも、多くの国が反対しました。日本では、歯科予防において重要な役割を担う歯科衛生士などの専門職の地位向上が求められています。現状、歯科医療現場で働くコ・デンタルの専門性と貢献が十分に評価されているとは言えません。

コ・デンタルの地位向上は、歯科医療全体の質の向上にも繋がります。それぞれの専門性を尊重し、より良い医療を提供するための環境整備が必要です。今後の歯科医療においては、コ・デンタルがより重要な役割を果たすようになることが期待されています。

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