コ・メディカル

コ・メディカルについて

コ・メディカル（和製英語: co-medical、英語: paramedic）とは、医師や歯科医師の指揮のもとで業務に従事する医療従事者のことを指します。この考え方は、2010年に厚生労働省が発表した「チーム医療の推進に関する検討会」の報告書を契機に、国家的な提案として広がりつつあります。

概要

一般的に、コ・メディカルは医師や歯科医師以外の医療従事者、特に看護師を含む広範な職種を指します。それによって、高度な専門性を持つチームの一員として機能し、医療現場の効率化と質の向上に寄与します。「コ・デンタル」という用語は、歯科專門の職種に用いることが多いです。

現代の医療は、技術の進歩や患者のニーズの多様化に対応するために、以前は医師だけが担当していた業務を細かく分ける傾向が強まっています。これに伴い、コ・メディカルは、専門知識やスキルを磨きながらも、チームとして相互に協力し合うことが必要不可欠です。

呼称について

英語圏では、コ・メディカルに相当する用語として `paramedic` や `paramedical staff` が一般的ですが、`paramedic` は特に米国では高度な救急医療に従事する職業を指すことが多く、日本の救急救命士とは異なります。

1982年、東京慈恵会医科大学の阿部正和学長が患者教育の重要性を認識し、医療従事者間の協力の意義を込めて「コ・メディカル」という用語を提案しました。この名称は、以後日本の医療界で広く受け入れられ、チーム医療の概念と結びついています。ですが、コ・メディカルという言葉が医師を頂点とし、それ以外の医療職を位置付ける意味合いのなかで使われることもあり、そのことが職業差別につながる場合もあります。

最近では、医療現場におけるすべての職種が対等な位置に立つことが強調されており、医師以外の医療従事者も含めて「メディカルスタッフ」という用語が使われることも増えています。

コ・メディカルの職種の例

コ・メディカルに該当する職種には以下のようなものがあります。

• - 看護師
• - 薬剤師（店舗販売業を除く）
• - 医学物理士
• - 臨床検査技師
• - 診療放射線技師
• - 臨床工学技士
• - 理学療法士
• - 作業療法士
• - 言語聴覚士
• - 歯科衛生士
• - 公認心理師や臨床心理士（医師が常駐しない施設を除く）
• - 管理栄養士や栄養士（特定の分野で勤務する場合は除く）
• - 救急救命士（消防署勤務を除く）

多様な職域で活躍するコ・メディカルは、チーム医療における要として貢献しており、今後もその重要度が増していくことが期待されます。各専門職が高い専門性を持ちながらも、相互に協力しあって質の向上を目指すことが求められています。それにより、患者に対する医療サービスの質が大いに向上することでしょう。

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