コードマスターズ

コードマスターズ：レースゲームの巨匠とその歩み

コードマスターズ（Codemasters）は、イギリスに拠点を置くビデオゲーム開発・販売会社です。愛称として「Codies」と呼ばれることもある同社は、世界累計1,000万本以上の販売実績を誇る『コリン・マクレー・ラリー』シリーズや『レースドライバー』シリーズといった数々のレースゲームで知られています。

その歴史は長く、多岐に渡るプラットフォームで数多くのタイトルをリリース。1997年の『TOCA Touring Car Championship』から始まり、PlayStation版は200万本を超えるセールスを記録するなど、早くから高い人気を獲得しました。その後も『TOCA 2 Touring Cars』、『TOCA World Touring Cars』とシリーズを展開、レースゲームにおける高い開発力を示しました。

2008年にはフォーミュラ1（F1）のビデオゲーム化における独占権利を獲得。家庭用ゲーム機、携帯ゲーム機、PC向けに『F1』シリーズを展開し、新たな成功を収めました。

しかし、同社の歴史は成功のみではありませんでした。2015年には英国本社の経営方針により、日本法人が閉鎖。これにより、日本の市場における販売体制は大きな変化を余儀なくされました。その後も、シリーズは続編を重ね、高い評価を受け続けました。

そして2020年、大きな転換期が訪れます。エレクトロニック・アーツ（EA）による買収が発表され、翌2021年には正式にEA傘下となりました。これは、コードマスターズの歴史における重要な転換点と言えるでしょう。

代表作：

コードマスターズの成功を支えた代表的なタイトルをいくつか見ていきましょう。

レースゲーム

コリン・マクレー・ラリーシリーズ: このシリーズは、ラリーゲームの歴史に大きな足跡を残しました。リアルなラリー体験と、コリン・マクレーというレジェンドドライバーの名を冠したことで、世界中のゲーマーを魅了しました。シリーズ全体での販売本数は1,000万本を超える成功を収めました。特に、初期の作品はPlayStationで欧州市場で200万本以上を記録するなど大ヒットとなり、シリーズの礎を築きました。
レースドライバーシリーズ: 『Grid』シリーズとして進化を遂げたこのシリーズは、多様な車種とコース、そして洗練されたゲーム性で人気を博しました。『Race Driver: Grid』はPS3版だけで107万本、全機種合計で202万本を記録するヒットとなりました。
F1シリーズ: F1の公式ゲームとして、高い人気と評価を得ています。高い再現性と、本格的なレーシングシミュレーションとしての側面に加え、近年では『My Team』モードといった革新的なゲームモードも実装され、シリーズの更なる発展に繋がっています。

その他

Operation Flashpointシリーズ: 軍事FPS。シリーズ初期は他社開発でしたが、後の作品『Operation Flashpoint: Dragon Rising』では自社開発も行っています。

日本市場における展開

日本市場においては、日本法人の閉鎖により、販売体制が変化しました。2015年から2018年まではユービーアイソフトが、2019年と2020年はGame Source Entertainmentが販売を担当。2021年以降はEAによるグローバルでの販売に移行しました。

コードマスターズの現在

EA傘下となったコードマスターズは、その豊富な経験と開発力、そしてEAのグローバルネットワークを活かし、さらなる高みを目指しています。今後、EA SPORTS WRCなどのタイトルを通して、レースゲームシーンに大きな影響を与え続けることが予想されます。

コードマスターズの長い歴史は、革新と挑戦の歴史であり、今後も多くのゲーマーを魅了し続けることでしょう。

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