コーラル・シー (空母)

コーラル・シー (USS Coral Sea, CV/CVB/CVA-43)

コーラル・シーは、アメリカ海軍に属する航空母艦であり、ミッドウェイ級の3番艦です。その名は「珊瑚海海戦」にちなんでおり、長い運用期間を通じて「不老の勇士」との愛称を持ち続けました。この艦船は、1943年から1990年までの期間に数々の重要な任務に従事しました。

艦歴

コーラル・シーは1943年6月14日にフラッグ番号CV-43で発注され、翌月には大型航空母艦としてCVB-43に再分類されました。1944年7月10日に起工し、1946年4月に進水、1947年10月には正式に就役を果たしました。これにより、アメリカ海軍の戦力強化に貢献する艦として活動を始めました。

初期の活動

1948年、コーラル・シーは初めてのジェット発艦実験を実施し、成功を収めました。この後も兵学校生を乗せての巡航や模擬航空攻撃など、さまざまな実験を行い、冷戦時代におけるアメリカ海軍の航空作戦において重要な役割を果たしました。

1950年代の活動

1950年代には、AJサヴェージ大型艦上攻撃機の離陸実験など、航空母艦としての性能向上を目指した試みが行われました。特に、1957年から1960年にかけて実施された大規模近代化改装により、飛行甲板の改良や兵装の更新が行われ、運用能力は飛躍的に向上しました。

ベトナム戦争

1964年、アメリカがベトナムに軍事介入を拡大する中で、コーラル・シーは第7艦隊の一員として出航しました。戦闘任務に就き、北ベトナムへの爆撃や「ローリング・サンダー作戦」といった大規模な軍事行動に参加しました。また、1971年には艦内での反戦デモが起き、乗組員の意識の変化を象徴しました。

マヤグエース号事件

1975年5月、コーラル・シーはカンボジアにおけるアメリカの商船救出作戦に参加しました。この任務では、航空基地への空襲を実施するなど、危機的な状況に対して迅速に対応しました。この出来事は、ベトナム戦争における最後の戦闘とされ、コーラル・シーの役割を再確認させる重要な瞬間でした。

退役

コーラル・シーは1990年に退役し、その後除籍されました。艦の解体は長い時間を要し、最終的には2000年に完了しました。法律や環境問題により、艦の解体作業は複雑なものとなったが、コーラル・シー自体はその歴史と功績から今なお多くの人々に記憶されています。

関連項目

• - アメリカ海軍航空母艦一覧
• - アメリカ海軍艦艇一覧

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